ソニーが従業員1万人削減する件

2012年04月10日 12:32

朝日新聞が伝える所では、ソニー、従業員1万人削減へ テレビ事業などの不振響くとの話である。記事を読んで驚いたのは、余りに最近破綻したエルピーダメモリの誕生の経緯と瓜二つの点である。

ソニーは9日、経営再建策の一環として、年内にも国内外で合計1万人規模の従業員を削減する方針を固めた。テレビ事業などの不振から経営を立て直すには、大幅な人員削減による経費の削減が避けられないと判断した。

人員削減には、液晶事業の従業員のうち、東芝や日立製作所と1日に設立した液晶製造会社へ転籍する人員なども含むとみられる。

エルピーダメモリの時は、NEC、日立、三菱電機が当時の不採算部門を本体から切り離し、一つに纏め破綻するに至った新会社を設立した。

今回は、ソニー、東芝、日立が同様現在の不採算部門の液晶事業を本体から切り離し、一つに纏めたそうである。

3社から不採算部門を切り離して一つの会社にした所で、より大きな不採算企業が誕生するだけではないのか?

本来は従業員を解雇し、赤字の処理を伴った不採算事業からの撤退が必要なのだと思う。

こういうやり方は、現在の経営者の責任回避に過ぎず、問題の先送りでしかない。勿論、5年先に破綻したとすれば、損失は何倍にも膨れ上がっている筈である。

エルピーダメモリの時と同様、新会社の経営者は他から調達し、全ての経営責任を背負わせ、経営が行き詰れば、監督官庁の経産省主導で国費投入と言う積りなのであろうか?

これでは、日本の家電産業に於いては「経営不在」と言わざるを得ない。

不採算事業の処理は人任せ。

薄利事業が、次から次へと不採算化するのを指を咥えて傍観するのみ。

優良事業が薄利化するのに対しても同様打つ手なし。

近い将来何とか生き残った日本の家電メーカーは、早々と台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収された、シャープ一社のみと言う事になりはしないだろうか?

大学生は家電メーカー等には、まかり間違っても職を求めるべきではない。

うっかり就職してしまった若手社員は、未だ潰しが効く内に、将来が有望な業界、企業に転職すべきと思う。

山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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