尖閣関連日本は断固自重すべき

2012年08月19日 09:59

読売新聞の伝える所では、国会議員ら150人、尖閣・魚釣島沖に到着との事である。

超党派の国会議員でつくる「日本の領土を守るため行動する議員連盟」(会長・山谷えり子自民党参院議員)の会員ら150人が乗った船団が19日午前、沖縄県石垣市の尖閣諸島・魚釣島沖に到着した。太平洋戦争末期に起きた「尖閣列島戦時遭難事件」の犠牲者慰霊とともに尖閣諸島が日本領土であることをアピールするのが狙い。


こんな事をして、国益に叶う何かがあるのか?率直に言って、愚行の極みとしか言い様がない行為である。今回参加した国会議員は、何の為、誰の為、どちらの方向に向かい、何をしようとしているのか、自問自答すべきである。

言うまでも無い事であるが、現在中国は胡錦濤体制から習近平次期国家主席への権力移行期にある。従って、当然の事ながら余計なトラブルは避けたいと考えている筈である。

一方、欧州債務危機に端を発する世界同時不況の余波で、輸出は鈍化している。内需も不動産不況が顕在化しており、最早、経済成長の果実を国民に分配し、不満をなだめすかす事が困難になっている。

中国国民の政府への不平、不満のマグマは相当に溜まっており、ちょっとした理由さえあれば直ぐ吹き出す状況ではないのか?日本は軽率な行為を行い、結果、真っ赤に溶けた高温のマグマを顔面に受ける様な事をすべきではない。

一昨日、中国政府は新華社ニュース経由、尖閣に上陸した14名の活動家の早期強制送還を高く評価する一方、日本に対し尖閣関連分別のある対応を要求している

そして、今朝のBBCNewsはJapan boats reach disputed islands amid China rowと、日本船団の尖閣沖到着をどちらかと言えば否定的に伝えている。

現在、中国各地で反日デモが続発している。今回の国会議員尖閣沖に到着、尖閣諸島に日本人9人が上陸は火に油を注ぐ結果になると危惧する。民衆が騒ぎ出せば、権力の移行期にある胡錦濤政権としては国内統治の為、日本に強く出る以外の選択肢はない。

昨日のアゴラ記事、2013年の韓国李明博大統領で説明した通り、ここまで来てしまっては、李明博大統領としては、反日、抗日の旗を降ろす事は不可能である。詰まりは、今後も何をやらかすか判らないと言う事である。

制御不能の李明博大統領に加え、中国迄、抗日、反日の嵐となれば、それで無くても脆弱な日本の外務省は機能不全に陥る。

一方、調停を期待したいアメリカも大統領選で民主党、共和党が拮抗しており、これが決着する迄は行政の空白が続くと諦めるしかない。

韓国に就いては、李明博大統領退任迄は事務的にきちんと対応する事に尽きる。戦略的互恵関係の話は次期政権の確立を待って始めるべきであろう。

中国との尖閣問題に就いては、今後も香港市民活動家の不法な上陸はあるだろうが、都度強制送還で対処し、事を荒立てるべきではない。

時間を稼ぎながら、自衛隊の増強や日本と同じく中国との領土問題を抱える、ベトナム、インドネシア、フィリピン等との「集団的自衛権」の早期確立を急ぐべきである。

山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役

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