政府が今すぐできる自動車市場活性化「車検制度の小変更」 --- 立松 正光

2013年02月01日 11:51

車検(自動車検査登録制度)と聞いてみなさんは何を思うでしょうか? 何かよくわからないけど2年(新車時3年)に1回お金が掛かる整備程度でしょう。車検期間の延長はいろいろな問題があり難しいので今回は触れません。本来は制度そのものを見直して抜本的な改革が必要な内容ですが、今回はちょっと制度を変えるだけで、市場が変化するような内容を書きたいと思います。


自家用乗用車は新車時に3年、次からは2年ごとの車検が法律(道路運送車両法)で義務付けられています。しかし新車を2年で乗り換える人にとっては3年は長過ぎますし、購入時の価格を抑えたい人にとっては1年でも良いくらいです。買ったが気に入らない、慣れていないため事故を起こすことも考えられます。中古車を考えると突然不調が起こるかもしれません。できるなら1年で様子を見たいというのは心情でしょう。環境規制・走行距離や製造からの時間(10年や10万キロ等)で買い替えを考えている人や高齢者や転勤族にもあと2年は乗らないけど1年位は乗りたいと思う人も意外と多いと思います。いろいろな車に乗ってみたい人にも良いと思います。今回は新車の2年・1年車検と中古車の1年車検の追加導入を考えてみます。

中古車購入時の支払いは、車両本体価格+税金・保険+その他手数料となります。この中で税金・保険の法定費用は自動車税・自動車取得税・自動車重量税・自賠責保険料と消費税です。自動車税は購入月から次の3月まで、自動車取得税と消費税は一時払いで、この費用の中で車検期間(2年)に合わせ前払いするのが、自動車重量税と自賠責保険料です。

例えばコンパクトカー(排気量1000~1500ccで重量1~1.5t)で車検を受けて購入する場合、エコカー減税なし(2012年5月~)で考えると24,600円/2年の自動車重量税と25,750円/25ヶ月の自賠責保険料(沖縄以外)の計50,350円です。1年車検の場合は、12,300円/1年の自動車重量税と15,930円/13ヶ月の自賠責保険料(沖縄以外)の計28,230円で、差額は22,120円です。脱線しますが、ガソリン代(150円/L)に換算すると約150Lになり、燃費が15km/Lの車では2250kmになります。コンパクトカーでこの差ですから、ミニバンや高級車ではもっと金額が大きくなります。

新車で予算が決まっている場合でも重量税と自賠責を1年にすれば、その分上のグレードやオプションを選べ消費は拡大します。またクラシックカーなどを持っていてたまに乗りたい人や複数台所有の一時負担の低減にも繋がり、自動車産業はあるが自動車文化がないと言われる日本の自動車文化向上にも良いと思います。

期間選択車検導入のメリットとしては、

  1. 車両使用(部品交換等)の最適化による省資源化
  2. 車検回数の増加による整備工場の活性化、及び整備不良車両の減少
  3. 重量税と自賠責保険料の増収
  4. 車両維持に掛かる一時資金の圧縮
  5. 自動車購入価格の低下
  6. 自動車文化の発展

が考えられます。

そんな事を言っても制度整備とか面倒ではないのか? 面白いことに上の金額比較がすぐに調べられたように自家用乗用車の車検は新車は3年・中古車は2年ですが自動車重量税と自賠責保険料には3年・2年・1年(何に使用するのか不明)の設定があり金額も決められています。導入には道路運送車両法の第六十一条(自動車検査証の有効期間)を変更するのみで導入が可能です。またデメリットを考えると運輸支局事務の増加程度でしょう。

今回の内容は部分最適を探った内容になりますが、市場の大きさが決まっているなら回転を上げてみようというアプローチの提案です。4月から自賠責保険料の値上げのニュースも入って来ましたので、書かせて頂きました。

みなさんはこの内容を見られどう思われるでしょうか。

立松 正光

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