「日本のポップパワー発信10策」に税金を使うの?

2013年04月11日 15:19

日本のポップパワー発信10策並びに、ポップパワー策へのコメントに対し、メモ的に追記しますを拝読。


こんな事に税金を使うの?というのが率直な感想である。

記事を読む限り、趣旨の第一は「日本のポップカルチャーを通じて今の日本を世界に紹介したい」というものの様だ。

今一つは、これとコインの裏表の関係となるが、「国内のコンテンツを世界に輸出する事での業界の活性化」と理解した。

先ず前者であるが、政府が進めるクールジャパンが背景にあるとの事である。

そもそもの話であるが、国(日本)が総力を挙げてとか、日本国民一億が火の玉になってクールジャパンを推進するとかが、全く「クール」でなくて暑苦しい限りと思う。

そしてこういった大時代的な発想や企画は、本来、最もポップカルチャーとは相容れない様に思う。どうも、ちぐはぐ感が拭えない。

役人の考える事だから、先ず予算を取って、次に組織を作って、みたいな構想であるが、そんなもの果たして必要なのか?

先ず、最初の目的である「日本の今の紹介」であれば、既存組織であるNHKを上手に活用すれば事足りる様に思う。

私は日常BBC News愛用している。

こういう形式(テキスト+動画)で新作映画やゲームをどんどん紹介すれば良いのではないのか?

今一方の、国がコンテンツの輸出の面倒を見るというのは、率直にいって、何のため?誰のため?に、そんな事までする必要があるのか理解出来ない。

日本は「資本財」、「生産財」、「耐久消費財」その他を全世界に輸出している。各製造業は世界で勝負出来る商品を開発し、自らが海外に出向き、汗をかき、商流を構築した結果である。

政府の支援といえば、従来輸出に伴うリスクを巻き取る「輸出保険」と延払いに伴う「制度金融」による融資の一部肩代わり位ではなかったのか?

資本主義、市場主義経済で持続可能な成功を望むのであれば、矢張り先ず優先すべきは各企業の企業努力、即ち「自助」であると思う。

「映画」、「テレビ」、「ゲーム」といった業界がそれ程熱心に海外への売り込みをやって来たのであろうか?私には、とてもそうは思えない。寧ろ真逆とさえ思っている。

『まねきTV』事件は最も判り易い例ではないか?

日本のテレビ番組をネット経由で海外でも視聴できるようにする「まねきTV」が、最高裁での敗訴確定を受けてサービスを終了するに至った事は今も記憶に新しい。

本来、海外展開を急がねばならないNHK他民放各社が束になって「まねきTV」という弱小サービスをなぶり殺しにした訳である。

そういうNHKや民放各社の海外会展開を、何で「税金」を使って支援する必要があるのか?

同意可能な部分の少ない記事であるが、唯一理解出来るのは、「知的財産権管理」の所である。

しかしながら、ボトルネックはコンテンツの輸出先での「知的財産権管理」の実情であったり、標準化への取り組みだと推測する。

いうまでもない事であるが「知的財産」は「既得権益」そのものであり、とても一筋縄で行くものではないだろう。

それ故に、この部分については日本政府としてじっくりと腰を落とし「TPP」の場で交渉すべきと思う。

国益を賭してのやり取り故、役人に丸投げする事なく「法の専門家」による強力な支援体制は構築されねばならない。

この点については、法科大学院を閉校し、TPP交渉に備え法律家による支援体制を構築すべき で詳細提案しているのでこちらを参照願いたい。

最後に結論を取りまとめ結びとしたい。

先ず、日本のポップカルチャーを通じてのアピールはNHKを活用し、新規組織は作らない。

次いで、コンテンツの輸出は各企業が先ず企業努力(汗をかく)を行う。

最後に、「知的財産権管理」は安倍首相指導でTPPの場で各国と交渉する。

山口 巌

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