ガス料金制度小委員会の論点に関する一考 --- 石川 和男

2013年07月13日 09:58

経済産業省の総合エネルギー調査会ガス料金制度小委員会が始まり、ガス料金制度の見直しを行うための検討が始まった。資料中「ガス料金制度・運用に係る論点(案)」を見れば、資源エネルギー庁事務当局の意図がよくわかる。それによると、次のように大きく3項目に分かれている。


■ ガス料金制度・運用に関し、公共料金を取り巻く昨今の議論に照らし、以下の論点をどう考えるか。

 【論点1】値上げ認可時における査定のあり方

 【論点2】認可・届出料金に係る事後評価・情報公開のあり方

 【論点3】値上げ認可時の審査プロセスのあり方

■ 上記の論点のほか、議論すべき論点はあるか。
■ これらの論点を議論するに当たって、ガス事業特有の事情をどう考えるか。

第1項目は、「電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議報告書(平成24年3月)」の内容に引きずられる可能性が高い。「見直し後の電気料金制度においては……」との書き振りがこの論点(案)の随所に見られる。論点1~3は、法律変更を伴う大掛かりなものというよりは、現行制度の運用面での変更で対処できると思われる。

第2項目は、ここではとても書き切れないが、ガス料金制度という視点で考えて大所となるべきは、①一般ガス事業、簡易ガス事業、液化石油ガス販売事業の三つ巴での内々価格差問題へのアプローチであろう。この一点に尽きる。それにより、簡易ガス事業の料金制度や液化石油ガス販売事業の料金システムに関することが浮上してくる。「69戸以下」と「70戸以上」であまりにも違い過ぎるのはそろそろおしまいにすべき。

第3項目は、 どんなことでも導くことのできそうな論点である。資料を素直に読めば、一般ガス事業に係る料金制度に関しては大手と中小で区別する、電力会社やLPガスと競合しているから料金規制は撤廃してもいいかもしれない、大口自由化の範囲を簡易ガス事業並みの「年間1000m3以上」にまで拡大する等々があり得る。料金規制撤廃はまだまだ全然ダメだが、それ以外は大概は前向きに検討すべき。


編集部より:この記事は石川和男氏のブログ「霞が関政策総研ブログ by 石川和男」2013年7月12日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった石川氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方は霞が関政策総研ブログ by 石川和男をご覧ください。

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