安倍首相が掲げる日本再生の「福袋」 --- 岡本 裕明

2013年09月27日 09:50

安倍首相のニューヨーク証券取引所での講演内容を拝見したのですが、本当にこんなにおいしい内容が山積しているとすれば日本に投資したくなるかもしれません。

リニアモーターカーをワシントンとボルチモアを結ぶならば東京名古屋間より早い開業が可能
次なる成長戦略の矢はすぐ放つ
大胆な減税を断行する
原発は放棄しない
TPPは日本とアメリカがリードする

ここまで踏み込んだ発言をされてしまっては日本人の我々も「本当かい?」と疑いたくなるような内容であります。


が、多少のリップサービスがあるとしても全く当てがない話でもなさそうです。

まず、原発に関していうとすでに「立候補」をしている再稼働組は先陣が年末から年初ではないかとみられています。四国の伊方原発がトップの再稼働でしょうか? ただ、私が注目しているのはそれよりも東京電力の柏崎原発の再稼働問題であります。新潟の泉田知事は原発所在地の市町村の前向きの検討姿勢に対して7月に広瀬社長に聞く耳持たずの態度をとり、大きな話題となりました。しかし、2か月以上たった昨日、ようやく、再会談にこぎつけた結果は泉田知事の態度軟化であります。

なぜ軟化したのか、いろいろ詮索をすると泉田知事の考えが軟化したというより外部から諭されたような感じが見受けられます。それは日本政府の大方針、そして国民の血税が投入されている東京電力の再生に「大人の態度を示しなさい」ということだったのではないでしょうか? こちらの結論は案外早い展開となるかもしれません。

リニアモーターカーの話題はタイムリーだと思いますが私はリップサービスだと思っています。ワシントン近郊のボルチモア都市圏の人口は260万ですからリニアが経営的にもサポートされるとは思えませんし、ましてや債務上限問題は混迷を深めそうですからそんな資金どこにあると一蹴されそうですが、日本がアメリカに「夢」を提供しているという点で今までになかった構図が魅力的にみえます。

大胆な減税は投資減税など一律的な法人税下げよりメリハリをつけた効果と効率のよい減税となればよいと思います。折しも中国上海が経済自由地区の試験を開始したというニュースがありました。見方によってはミニ香港を作るのではないかとも考えられ、投資を引き込むために今後、アジアの都市が激しい競争を展開する気がいたしております。つまり、日本の主要都市も同様の競合に巻き込まれることは必須と考えて良いでしょう。そのためにも安倍首相が掲げている成長戦略に伴う海外からの投資を呼び込む魅力的なプランを早期に具体化する必要があると思います。

ところで昨夜、日本の頭脳集積地にあるレストランで4時間も話し込んでしまったのですが、その中で話題に上がったカジノの解禁は投資呼び込みにやはりぜひとも欲しいところだと思います。カジノ解禁の反対者は保守的であり既得権益を抱きかかえて離さない絵図が手に取るように見えます。私はパチンコよりはるかにクリアな線引きだと思っています。

最後にTPPですが、まさか安倍首相がそこまで踏み込むとは思いもしませんでした。ある意味、この福袋がもっともサプライズの大きな価値あるオファーな気がいたします。党内でも反対派が多い中、全くぶれず、むしろスピードアップを図る姿勢は日本をより強く押し出すことになりそうです。

日本がより楽しみになってきた、そんなよい講演だったのではないでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2013年9月26日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人をご覧ください。

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