米は北朝鮮の核実験情報を掴んでいる --- 長谷川 良

2014年04月24日 07:22

韓国の聯合ニュース電子版によると、「北朝鮮北東部の豊渓里にある核実験場で坑道を覆う幕とみられるものが設置され、車両の動きが活発化するなど、4回目の核実験の可能性が考えられる」という。オバマ米大統領が4月25日、ソウル入りする時を狙った北の揺さぶり戦略の性格が強いと受け取られている。


北が実際、オバマ大統領のソウル滞在中に第4回目の核実験をする可能性はどうだろうか。タイミングからみて、最高のチャンスだからだ。「新しいタイプの核実験」をそれも宿敵米国の大統領がソウル滞在中に実施すれば、その政治的効果は計り知れないほど大きい。もちろん、国際社会の反発もこれまで以上に強烈なものとなることは避けられないだろう。北が国際社会から更なる孤立という代価を払っても核実験をするかは不明だ。

北の場合、大気核実験でもなく、地下核実験だ。ソウルに直接の影響は通常考えられない。しかし、核実験で不祥事が生じ、大量の放射能が大気中に放出した場合は状況が異なる。気流によって違うが、ソウルは決して安全とは言えない。そのうえ、核実験で不祥事が生じた場合、北の危機管理は決して万全ではないだろう。

すなわち、核実験で不祥事が生じる場合、オバマ大統領のソウル滞在はかなり危ない冒険となる。ワシントンもそのことを知っているはずだ。危険が完全に排除できない場合、米国はソウル訪問をキャンセルし、別の機会に回すことも十分考えられる。

しかし、22日現在、ワシントンから韓国訪問の延期といったニュースは流れてこない。オバマ大統領は予定通り、ソウルを訪問する。ということは、ワシントンは北が25日、26日の両日に核実験をしない、ないしはできないという情報を既に掴んでいる可能性が高いわけだ。

忘れないでほしい。世界の35人の指導者の携帯電話を盗聴できる米国家安全保障局(NSA)が朝鮮半島でも活動しているのだ。ひょっとしたら、というより確実に金正恩第1書記の言動も手に取るように掴んでいるはずだ。会話から会議内容までワシントンでは韓国語ができる専門家が日々、盗聴した内容を分析しているだろう。

オバマ大統領はNSAからソウル訪問中は北の核実験がないという確信を入手しているはずだ。繰り返すが、ソウル訪問中に北が核実験するという情報を入手していたならば、米大統領はソウル訪問を再検討したはずだ。オバマ大統領には危険を犯してまでソウルを訪問しなければならない緊急課題も義理もないからだ。


編集部より:このブログは「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2014年4月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。


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