「恨む」「妬む」「比較する」をやめれば、人生は随分楽になる --- 内藤 忍

アゴラ

昨日から「究極の海外不動産投資」が書店に並び始めました。新刊が完成して、書店に並んでいるのを見つけるのは、とても楽しい瞬間です。しかし、本が発売になると気になるのが、アマゾンの順位です。


不動産投資関連の他の本との売れ行きを比較したり、自分の本の順位にヤキモキしたり……。自分の位置を相対的に考えようとすると、せっかくの楽しい時間が重苦しいものに変わってしまいます。

「比較する」のと同じように、人生を不幸でつまらないものにしてしまうのが、「恨む」ことや、「妬む」ことです。誰かのことを目の敵にして、いつも嫌いな相手を憎みながら嫌な気分になる。あるいは、周囲にいる人を羨ましいと憧れるだけではなく、それに嫉妬してさもしい気持ちになる。

「恨む」「妬む」「比較する」といった、誰もが持ってしまう、でも必要のない感情から逃れるためにはどうしたら良いのでしょうか?

最近、教えてもらった1つの方法は、「セルフイメージを高く持つこと」です。

つまり、自分の現状をもっと素晴らしいものだと思い、自分をもっと愛す。ナルシズムの世界にどっぷりと浸かるのです。そうすれば、自分のことを他者との相対的な存在ではなく、オンリーワンの絶対的な存在だと思えるようになる。周囲の人が何をしていても、関係が無くなるのです。

本を書いたら、それが他の本と「比較して」どの位売れているのかを気にするのではなく、自分が描いた本がいかに他の人には作れないもので、世の中に貢献しているのかを考えてみる。

誰かが成功した話を聞いて「妬む」のではなく、そんな人の人生に関係なく、自分の毎日の人生がいかに素晴らしく、幸せに満ちたものか、良い面を考えてみる。

目の敵にしている相手を思い出してイライラするのではなく、そんな人を気にもせず、流して生きていける自分を、誇り高き存在だと捉えるようにする。

自分のダメなところばかり見て、周囲の人たちと比較して劣等感を持つくらいなら、最初から自分の良いところにフォーカスして、欠点など忘れてしまえば良いのです。一歩間違えると、タカビーで嫌なヤツになってしまうと思うかもしれませんが、自分の心の中で考え方を変えるだけなら、そんな心配はありません。

誰でも毎日の生活には、嫌なことやつまらないこと、絶望することもありますが、一方でもたくさんの楽しいことや素敵なことがあると思います。どちらに焦点を当てるかによって、その人の自分の現状に対する満足度は決まってくるのです。

「セルフイメージを高く持つこと」とは、良いことだけにフォーカスすることと同じです。健康で、周りの人たちと仲良く、平穏な毎日が過ごせる自分の人生が最高だと思える人は、ネガティブな感情を持ちにくくなります。

誰にでもすぐに出来ることではありませんが、「恨む」「妬む」「比較する」をやめるように努力すれば、人生は随分楽になります。

他者との比較をバネにして成長しようという向上心も大切ですが、努力をしても思い通りにいくとは限りません。ベストを尽くすというプロセスは常に心がけ、結果については現状をポジティブに受け入れる。それが、人生を楽しく充実したものにするために、大切な心の持ち方だと思います。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年4月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。