インターネットは当初「信頼できない通信システム」と考えられていた --- 内藤 忍

2014年07月23日 11:19

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仮想通貨「Ripple(リップル)」セミナー」の開催が来週になり、講師をお願いしているフィナンザアセットコンサルティングの松本修さんと内容について打ち合わせをしてきました。

同社は仮想通貨「Ripple(リップル)」の取り扱いを行っており、現時点ではなかなか得られない仮想通貨についての最新情報を提供してもらえる予定です。


マウントゴックスというビットコインの交換所の破綻によって、一気に知名度が高まった仮想通貨ですが、日本国内においては、情報はほとんどありません。一般的な認識も「胡散臭い」「危険」「よくわからない」といったものになっています。確かに、市場は未成熟で関わっている人たちも玉石混交。不正確な情報も飛び回っています。

しかし、仮想通貨という存在は金融市場、あるいは資本主義社会において、今後益々大きなものになっていく可能性が高いと私は考えています。その理由として、

1.既存の貨幣制度に対する不信感
2.既存の金融システムに対する不満

という2点があると思います。

貨幣制度に対する不信感とは、各国の中央銀行によって運営されている金融システムの脆弱性に対する不安とも言えます。自分の資産を日本円だけで保有していることが、集中リスクとして危険であるのと同様、自分の資産を従来の貨幣だけで保有しているのが危険と思われる時代がやってくるかもしれません。どの仮想通貨が選ばれるかはわかりませんが、自国通貨への不安から資産を仮想通貨で保有するという行動は、経済が混乱したキプロスなどで実際に見られた現象です。

また、金融システムに関して言えば、毎回海外送金をする際の送金の手間とコストに毎回うんざりします。銀行を経由した送金しか選択肢が無いので、仕方なく使っていますが、これが極めてコストの低い、手間のかからない方法で実現できるようになれば大きなメリットが感じられるのです。

仮想通貨には、マネーロンダリングの温床になる、課税逃れになって徴税システムに悪影響がある、といった批判もあるようですが、負の側面ばかりをクローズアップする日本とは対照的に、海外では積極的にイノベーションとして活用しようという流れになっています。

仮想通貨に関し、現時点で読む価値がある唯一の書籍と思われる、野口悠紀雄氏の「仮想通貨革命」では、リップルを「リップルが広く使われるようになれば、ビットコインは不要になるかもしれない。その意味では、ビットコインの強力なライバルである」(119ページ)とポジティブに紹介しています。

過去の歴史を振り返ると、新しい技術やイノベーションというのは、既存の価値観とはかけ離れたところにあるので、当初はその価値が理解されず、過小評価される傾向があります。

例えば、同書ではMIT(マサチューセッツ工科大学)のノーベル経済学賞受賞教授が「IT革命は至るところにあるが、経済データの中にはない」とITに否定的な意見と述べていたことを紹介しています。

また、電話を発明したグラハム・ベルは、その権利を売却しようとしたら「電話はあまりに欠点が多いので、通信手段として検討するに値しない」と拒絶されました。その後、ベルが設立した会社AT&Tは、世界最大の企業に成長したのです。しかし、そのAT&Tもインターネットに関しては「パケット通信ネットワークは、信頼のおけるシステムではない」と見なし、インターネット社会から脱落していったのです。

電話もIT革命もインターネットもその分野の専門家と思われる人たちには、当初はその価値を評価できなかったということです。

これらの例は、仮想通貨がこれからどのような歩みを見せるのか、誰にも予見できないことを示しています。しかし、現時点で分かっている情報を取得し、最新の動きをウォッチしておくことには大きな意味があると思っています。今回のセミナーはそのような機会の提供を目的に企画しました。ご興味ある方は、この機会にご参加ください(参加者全員に1000XRPを差し上げます)。

また、仮想通貨に関しては、既に約6700名の方にご購読いただいている、無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」でも、最終情報を提供していきます。こちらも是非ご登録ください。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年7月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


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