お盆休みに日本の「リゾート」を考える --- 岡本 裕明

2014年08月11日 08:04

今年は雨に台風が続き、お盆休みも散々なスタートとなっている日本ですが、そんな今だからこそ考えてみたいのがリゾートであります。

我々はリゾート地に行こう、と言って海へ山へ向かうわけですが、リゾートとは何でしょうか? そして日本にはワールドクラスのリゾートは存在するのでしょうか?


まず、リゾートの定義を調べてみましょう。
「日本におけるリゾートの定義には、バブル期の1987年に制定されたリゾート法による『国民が多様な余暇活動を楽しめる場』」(Wiki)とあります。そこにはゴルフ場、スキー場、マリーナ、リゾートホテルなどがあるとされています。

しかしゴルフ場に行ってリゾートと思う人は多分、リゾート地にあるゴルフ場というニュアンスが強いのではないでしょうか?

ではOxford Dictionariesを見てみると
A place that is frequented for holidays or recreation or for a particular purpose:

となっており、我々にはいま一つ明白ではありません。

では私が考えるリゾートです。

欧米の人が一年の間に1回から数回取得する一週間以上の長期休暇において日々の仕事や日常から解放されリラックスできるうえに休暇後、リゲイン(活力回復)して仕事や日常生活に戻れる状態を取り戻すことであり、それは一種の療養できるところではないかと考えています。

リゾートの語源はフランス語のresortirで「しばしば行く」(reがしばしばでsortirが外に行く)であります。Oxford辞典のfrequentedも「しばしば」の意味ですからここで一致しています。つまり、日本でいう湯治が私の認識でのリゾートに近いのかもしれません。

以前、アメリカにいた時、あることが話題になりました。「ディズニーランドはリゾートか?」と。

結論から言うとリゾートではありません。その理由が洒落ています。「人工的に作られたエンタテイメント施設であってそれは休暇の過ごし方の一部をなすもののそこに行くことがリゾートではない」と。

私は若いころ、メキシコの「リゾートホテル」に毎年行っていたのですが、多くの場合、ホテル内のプールや施設でゆっくり過ごし、外にはあまり出ませんでした。好きな本を山のようにもってプールサイドでコロナビールを朝から飲み、時々、水に浸かり体のほてりを取るという感じでしたでしょうか? カンクンも何度か行きましたが街に出るのは滞在中2回程度であとはプライベートビーチで青い海、白い砂浜の中の非現実的な自分を楽しんでいました。

ではリゾートといえばどこでしょう? 前述のカンクンもそう、ハワイもそう、バリ島にモルジブ、プーケットにタヒチといくらでも出てくるのですが、これらのリストにはある共通点がありそうです。それは天気が一年を通じて比較的安定しているということでしょうか?

たしか1980年代後半にハワイ観光の際、雨保険出来てが話題になりました。今でもHISなどでは雨保険を扱っているようですが、折角の休暇に天気が悪いとなれば最悪なのは洋の東西を問わずであります。つまり、世界的リゾートになる一つの要素は天気にあるのではないかと考えています。

実は日本をよく知る外国人の知り合いがこんなことを行っていました。「沖縄はリゾートにならない」と。理由は季節の良い時期に台風がしばしばやってきて心地よい休暇を送れる確率が他の地域に比べて低いから」。これは実にポイントを突いてます。台風は日本にとってこんなところで天敵であったわけです。

では私の考える日本のリゾートですが、軽井沢、箱根、信州高原辺りは既に認知されたリゾート(西日本は弱いので分かりません)。ただ、ポテンシャルとして日本で最も可能性があるのは北海道です。理由は梅雨がない。台風も少ないからであります。あと、美しさでは瀬戸内海の湾岸と浮かぶ島々の景色は日本有数の美しさです。なぜ、あそこにリゾートができないか不思議です。瀬戸内海は比較的天気は安定しています。

温泉を利用し、新鮮な旬なものを提供し、そこにずっと居ても何度来ても飽きない施設があれば素晴らしいでしょう。そういえばビルゲイツ氏が軽井沢に巨大な別荘なるものを建設していますが、世界のベストオブベストを知り尽くしているゲイツ氏が軽井沢を選んだというのはそのポテンシャルを見たのだろうと思います。

日本のリゾートは成熟した日本に於いてこれから大いに伸びる余地がある気がします。

今日はこのぐらいにしておきましょう。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2014年8月10日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった岡本氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方は外から見る日本、見られる日本人をご覧ください。

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