日本人が直面する『アメリカン・スナイパー』の世界

2015年02月03日 00:16

日本人もイスラムテロに無縁ではない、という雰囲気がひしひしと感じられるようになっていますが、忘れっぽい我々は、2013年1月にアルジェリアで起きた人質事件のことをすっかり話題にしなくなっているようです。ほぼ2年前、北アフリカのアルジェリアで日本の企業の関係者ら10人が亡くなりました。すでに我々は、湾岸戦争以来、イスラムとの戦いに入っていた、というわけです。


米国はずっと前からイスラムとの戦いを続けています。これまで対イスラム戦争を描いた映画も数多くありました。キャスリン・ビグロー監督『ハート・ロッカー』(The Hurt Locker、2008年)は第82回アカデミー賞6部門を授賞。同監督の『ゼロ・ダーク・サーティ』(Zero Dark Thirty、2012年)は、ウサーマ・ビン・ラーディンの捕獲・殺害ミッションに挑む特殊部隊を描いた映画。ちなみに、ビグロー監督はジェームズ・キャメロン監督の元妻です。

また、ベン・アフレック監督・主演『アルゴ』(ARGO、2012年)は、1979年にイランで起きたアメリカ大使館人質事件を描き、第85回アカデミー賞作品賞を受賞しています。その事件の後、旧ソ連がアフガンへ侵攻し、東西冷戦とイスラム圏が絡んだ複雑な戦いになっていきます。米国のCIAなどが旧ソ連への対抗から、アルカイダの前身となる組織を支援し、今の事態をもたらし、やがて2001年の「9.11」へつながっていったのも周知の事実でしょう。9.11を描いた映画にはスティーブン・ダルドリー監督『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(Extremely Loud & Incredibly Close、2011年)という佳作があります。

そして今の米国では、イラク戦争で多くの「テロリスト」を狙撃した兵士を描くクリント・イーストウッド監督の映画『アメリカン・スナイパー』が話題になっています。ミシェル・オバマ大統領夫人が絶賛するかと思えば、映画『ボーリング・フォー・コロンバイン』(Bowling for Columbine、2002年)のマイケル・ムーア監督がTwtter上などで大批判を繰り返し、賛否両論が渦巻いている。すでに、映画評論から政治的に利用されるようにまでなっているようです。同映画、日本では2月21日(土)公開です。

我々にとって、イスラムテロ組織から名指しで「これから日本人の悪夢が始まる」などとつきつけられるのはショックかもしれません。しかし、米国人はずっとこうした現実に向き合い、直視してきた。もういい加減、腹をくくる時期なんでしょう。
映画『アメリカン・スナイパー』予告編。

http://cemt.web.fc2.com/
映画製作に関するイーストウッドが関わってからのニュース


Quebec woman suing cop who left her locked in back of police truck with man who ended up raping her
NATIONAL POST
なんとうか、ひどい事件です。カナダ東部のケベック州で起きたレイプ事件。婦警が17歳の少女を飲酒の疑いで逮捕し、手錠を掛けてパトカーの後部座席へ座らせたらしい。しかし、そこにはすでに別件で逮捕された24歳の男がいた。この男は連続レイプ犯で、婦警がパトカーから離れて戻ってきたら、少女が男にレイプされていた、という。少女は深刻なPTSDになっているそうです。

US mulls providing Kiev forces with ‘defensive’ weapons – report
RT
日本ではすっかりイスラム国についての報道で一色ですが、ウクライナ情勢も流動的です。この記事では、米国がウクライナのキエフの軍隊に防御的兵器を供給する計画がある、と書いている。ご承知の通り、ウクライナの東部はロシア、西部は欧米の影響下にあります。キエフはウクライナの首府であり、西部の要衝です。ここを防御する、というのには何か重要な事情があるんでしょうか。これは、東部ウクライナのドネツクなどで、親ロシアの反政府軍の攻勢が強まっていることに関係しているようです。

揚州の路上にて
断箋残墨記
書道の筆や硯などを販売している店の店主のブログです。中国へ買い付けに出かけているらしい。今、中国では汚職撲滅キャンペーンが行われています。しかし、その実態は権力闘争、だとか。中国というのは、やはり我々の「常識」では理解できかねる部分があります。

The lighter side of dark matter
gizmag
宇宙空間のいわゆる「ブラックホール」のような暗黒物質について、ほとんどが仮説のままで実態についてわかっていません。この記事は、暗黒物質には「明るい物質」も含まれている、という学説を紹介。あまりにも重力が強いので光が外へ出ていかない、というわけ。同じような学説はこれまでにもありましたが、この研究はその明るい物質について解明しつつあるようです。
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暗黒物質の重力レンズ効果で銀河系の輝きに影響が出る様子。写真は巨大銀河星団の「Abell 1689」。提供:NASA JPL/Caltech and STScI


アゴラ編集部:石田 雅彦


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