イヌほどじゃないが我々の嗅覚も侮れない

2015年06月20日 02:29

我々ヒトの嗅覚は、イヌなど、ほかの生物ほど鋭敏ではない、と言われてきた。この世の中に存在する匂い分子の種類は、40万種類以上もあるらしい。一方、匂いを感じる受容体の種類は、魚類で約200種類、マウスが約1300種類、ヒトでははっきりと機能性がわかっているもので347種類あると考えられている。

マウスには数多くの嗅覚受容体があるが、我々人間、ヒトの場合は嗅覚に関する遺伝子の多くが分断され、機能が正常に発揮できなくなってしまっているようだ。とはいえ、ヒトでは347種類もの嗅覚の遺伝子が対応し、実はこの数、ヒトの遺伝子の約1.5パーセントという、かなりの数になる。

生物がものの匂いを嗅ぎ分けられるのは、鼻の中に嗅細胞という匂いの分子を感じる器官があるからだ。匂い分子は、電荷によってそれぞれ違う形になっている。嗅細胞からは細い毛が何本か生え、鼻の穴に入った匂い分子が、この繊毛にある受容体と結合すると電気信号が流れ、それが脳へ伝わって匂いを嗅ぎ分ける。

この仕組みはカギとカギ穴の関係だ。匂い分子の複雑な化学構造の一端が受容体にピタリと合えば電気信号が発振されるようになっている。鼻の穴は二つあり、また昆虫の触角も二本というように、左右の嗅細胞がセンサーになって方向もわかる。

表題の記事では、ヒトの感覚センサーを実験で調べてみたら意外にも嗅覚はかなり鋭敏だった、という研究を紹介している。米国カリフォルニア大学バークレー校の研究者らは、24人の成人を集め、6メートル×7.6メートルの広さの閉鎖された部屋を使った。この部屋の中には、それぞれ異なった匂いを放つスポンジを32個置き、その二つに揮発性の高い甘い香りのスポンジを設置した。

嗅覚の実験では、ヘッドフォンや耳栓をし、目隠しをした被験者に部屋の中を歩き回ってもらったそうだ。そうすると、二つの甘い香りのスポンジを標識にした行動をかなり正確にトレースすることがわかった。この部屋の広さが適当かどうかわからないが、混在する匂いから特定のものを嗅ぎ分けてナビゲートの手掛かりにするのはイヌだけではない、というわけだ。

ScienceDaily
Humans’ built-in GPS is our 3-D sense of smell


iOS 9にiPad Pro向けの大型キーボードが入ってた?
GIZMODO
Appleのキーボードはスタイリッシュで使いやすい。しかし、ワイヤレスのものはテンキーがついていない。テンキー付きは、USBケーブルの取り回しが邪魔な従来のタイプしかないのが不満だ。半角数字を打つときに便利。この記事では、iPad用の仮想キーボードを紹介しているが、やはり当然ながらテンキーはない。それにしてもこんなキーボードがついたiPadが出たら、いよいよラップトップは必要なくなるのかもしれない。
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WHY I STILL LOVE PLUTO
POPULAR SCIENCE
「プルートウ」といえば、手塚治虫の漫画『鉄腕アトム』に出てくる地上最大のロボットだ。これを浦沢直樹がリメイクして漫画『プルートウ』を描いた。天体で「プルート」といえば冥王星のことだ。今では惑星でなくなってしまったが、かつては太陽系の第9番惑星だった。大きさは月より小さいのだから仕方ないが、表題記事の筆者のような冥王星好きは残念だろう。ただ、太陽系外縁天体(trans-Neptunian objects)の準惑星(Plutoid、冥王星型天体)とされ、冥王星はその代表格としてエリスやマケマケなどの準惑星群を従えて外縁部に君臨する。

FacebookがAI(人工知能)とAR(拡張現実)でやりたいこと
ITmedia
画像認識技術はパターンに当てはめて何かわかる、という原理のものが多いようだが、この技術はどうやっているのだろうか。万物というだけあって、この世界には多種多様で膨大な「もの」があり、この記事で紹介しているバナナにしてもヘタの方向から見ると単なる黄色い円形でしかない。だが、我々はバナナはどの方向から見てもそれがバナナだとわかる。見たことがない「もの」でも、類推することができるからだ。Facebookの画像認識は、24%がカボチャの一種バターナッツと答えている。日本人にはなじみの薄い野菜なので、1/4もこんな答えをすることはあり得なさそうだ。

Researchers discover first sensor of Earth’s magnetic field in an animal
PHYS ORG
魚のサケが生まれた川へ戻ってきたり、渡り鳥が長距離の営巣地へ飛んでいったり、こうした生物は地球の磁場を感知して移動していると考えられている。しかし、この不思議な機能がどう働いているのかは長く謎だった。この記事では、米国テキサス大学の研究者らが、線虫の脳内の磁場センサーの仕組みを探る手がかりを見つけた、と書いている。センシングには、これまで二酸化炭素と温度を感知することで知られていた「AFDニューロン」が働いているらしい。このニューロンをノックダウンさせた線虫は、地場に応じてエサを探す行動に異常を見せた、ということだ。


アゴラ編集部:石田 雅彦


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