「トリュフ尽くしのレストラン」は儲かっているのか? --- 内藤 忍

2015年12月24日 16:30

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先日出かけた西麻布にあるレストランは、トリュフが専門。テーブルに着くと、そこには宝石箱が用意され、開けてみると中にはイタリア産の白トリュフが丸ごと入っていました(写真)。コース料理にこのトリュフをスライスして入れてもらえるという何とも贅沢な空間でした(明日の資産デザイン研究所メールでご紹介する予定です)。

ソムリエがセレクトするワインも、贅を尽くしたお料理も最高でしたが、飲食店の経営という観点からすると、どうやって利益をあげているのか、極めて難しい経営ではないかと思いました。

原価率の高い食材を海外から空輸で調達しているはずですが、稼働率が下がれば一気に廃棄ロスが高まり、コストアップ要因になります。また、ワインもある程度の初期投資でストックを集める必要があり、回転率が低ければ資金が寝てしまうことになります。そして、人材の確保です。レベルの高い接客と高い料理やワインの知識を持った人をどう確保して、どう定着させるか。

スタイリッシュで美しいレストランの裏側にはとても難しい難題が待ち構えているような気がしました。

飲食店というのは、シェフやお店のスタッフの職人的な技量に頼れば頼るほど、エッジの効いたサービスが提供できますが、一方で汎用性が低くなり、スケールメリットは出せません。また、個人技に頼ることになりますから、人材流出リスクも高くなります。シェフが交代して人気が無くなってしまったレストランというのは意外に多いものです。

一方で、マニュアル化して、誰でも一定のトレーニングでそれなりの水準に到達できるような店舗になると、規模の経済は追求でき低コストで安定したサービスが提供できますが、個性的なお店にはならず、消費者からは飽きられてしまうというデメリットが出てきます。

マニュアル化したオペレーションを追求しながら、如何に職人がやっているようなエッジの効いた料理やサービスを提供するか。二律背反するテーマをギリギリのところで調和させるのが、飲食店経営の醍醐味ではないかと思うようになりました。

SHINOBY`S BAR 銀座はマニュアル化というより、スタッフの個性でエッジを効かせている前者の典型だと思っています。今の状態に問題がある訳ではありませんが、経営の安定のためにはある程度のマニュアル化も進めていく必要性を感じています。

ちなみにSHINOBY`S BAR 銀座の営業は年内は明日までです(本日と明日は飛び入り歓迎のクリスマスパーティになっています)。1年を振り返り、年末年始に2年目の次の一手を考えてみるつもりです。


※毎週金曜日に配信している「資産デザイン研究所メール」。資産を守り増やすためのヒントから、具体的な投資のアイディア、そしてグルメな情報まで、無料でお届けします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年12月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。


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