今度の衆参ダブル選で、ついに自民単独8割達成か --- 選挙ドットコム

2016年01月09日 06:00

2016年、年が明けてから、7月10日の参院選に衆議院選挙が同時で行われるという「衆参同日選挙」の噂が、本当になりつつあるように感じます。

しかし、過去の記事でも触れたように、
(参考:平均たったの2年半!派遣社員より不安定な衆議院議員の任期を分析してみた

衆参同日選挙というのは、戦後でたった2回しか起きていないとても珍しい選挙なんです。

衆参同日選挙にすると「与党が圧勝する」というジンクスがあるそうです。
それはそうですよね、衆議院の解散を決められるのは与党自民党の党首ですから、人気があるときに解散をすれば参議院+衆議院で2倍、勝てるはずです。

逆に内閣への支持が低いときは、参議院選挙と衆議院選挙をできるだけ時期をずらし、内閣への批判が止んだところで選挙を実施しようとするでしょう。

高い支持率を背景に、憲法改正に向け、ここでアクセルを急に踏み込むのか・・・?
今回は、過去2回の衆参同日選挙の結果を振り返り、本当に「衆参ダブル」だと与党が圧勝するのかを見てみたいと思います。

ハプニング解散と死んだふり解散


【ハプニング解散】
過去2回の「衆参ダブル」は、1980年と1986年に起こっています。
1980年は、通称「ハプニング解散」と呼ばれており、首相を決める際に自民党内で揉めたことが原因で、解散・総選挙へと流れて行きました。前回の選挙からは、わずか7ヶ月しか間が空いていなく、これは狙ったものではなく、「ハプニング」による解散。さらに、選挙期間中には現職の総理大臣だった大平正芳氏が急死! 弔い選挙の色合いを見せ、結果自民党は圧勝となりました。

【死んだふり解散】
1986年の「衆参ダブル」は、中曽根内閣のとき。その前の選挙で自民党は議席を伸ばせなかったにも関わらず、世論調査では内閣支持率が高くなっていたことを受け、中曽根首相が「ここで選挙をすれば確実に議席を増やせる!」と、野党を騙し打って、急に解散、選挙を行いました。内閣支持率が高かったことに加え、野党が選挙準備をできなかったため、自民党の圧勝でした。

それでは、「ハプニング解散」と「死んだふり解散」で、自民党がどの程度議席を獲得したのか、円グラフにまとめてみました。

(衆議院の議席+参議院改選議席数)
※当時の衆議院の議席数は、1980年が511、1986年が512で、参議院は250でした。
【1980年 ハプニング解散】
01
自民党が6割近くを獲得しています。
1974年以降、参議院では自民党と野党が、ほぼ互角の状態でしたが、自民党が過半数+10議席を抑える圧勝となりました。

【1986年 死んだふり解散】
02
同じく、自民党が単独で55%以上の議席を獲得しています。

衆議院では304議席も獲得!これは、2009年に政権交代で民主党が得た308議席に次ぐ、歴代議席獲得数で、2009年まではずっと戦後No1でした。

衆参ダブルで7割、8割行く可能性も!


1980年と1986年をグラフにすることで、圧勝な様子が分かりました。
どちらも、衆参ダブル選挙をする前は、議席獲得数が5割前後、時には5割を下回るような状況でしたので、6割近く獲得していることは、圧勝と言っていいでしょう。

しかし、実は「6割」で圧勝というのは、近年では変わってきています。というのも、

◆現在の衆議院→自民党が61%(475議席中291議席で61%)
◆2012年→自民党が61%(民主党から自民党への政権交代)
◆2009年→民主党が64%(自民党から民主党への政権交代)
◆2005年→自民党が61%(郵政解散)

と、2000年台後半に入ってから、「6割超え」というのは珍しくなくなってきているからです。
1980年台、90年台は政権交代も起こらず、野党も安定しており、自民党が5割前後という状況でしたが、近年は選挙制度が変更されたこともあり「0か100か」といった偏りが起こりうる環境になっています。

こういったことも考えると、「衆参ダブル」で自民党が圧勝し、7割、8割の議席を獲得する可能性も、無くはないでしょうね。

「衆参ダブル」になるかは、ギリギリの6月頃になるまで判明しないでしょう。いずれにせよ、野党が厳しい環境にあることは、間違いありません。

増沢諒:食べる政治代表
1988年長野市出身。早稲田大学卒業後、ITベンチャーでの勤務を経て、現在、東工大大学院修士課程。研究テーマは「ネットと政治」。ネット選挙解禁を目指す活動「One Voice Campaign」をはじめとし、様々な啓蒙活動を展開。2014年マニフェスト大賞受賞。
Twitter:mojamoja_megane
WEBサイト:http://taberuseiji.com/

選挙ドットコム


編集部より:この記事は、選挙ドットコム 2016年1月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は選挙ドットコムをご覧ください。


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