壇蜜の出馬はマーケティング的には合理性あり?

2016年04月05日 06:00

どうも新田です。今夜は乙武さんの誕生会にお呼びいただいているので、まあ、ご本人と話す機会があったら、いろいろと声をかけようかと思っているこの頃ですが、乙武さんがいなくなって、自民党が参院選東京選挙区の2人目候補者をどうするのやらと思っていたところ、急に壇蜜さんの出馬説が広まりました。で、最初に打ってきたのは我らが東スポ。

壇蜜を自民党が参院選擁立へ (東京スポーツ4月3日)http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/525778/

しかし、この記事が出た直後のサンデージャポンに出たご本人は否定してしまいます。

壇蜜、乙武氏に代わって参院選出馬?「する訳ない」

http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1626111.html

 

エイプリルフールは“終わった”のか?

「エイプリルフールは終わってますよ」と当意即妙に切り返すあたりが、彼女の頭の回転の速さを感じるわけですが、自民党筋に聞き回ってみると、やはり火のないところに煙を立たないもの。少なくとも打診があったと考えて良さそうです。永田町でもここ最近、噂になっていたようで、他党からは「出馬を決めてもおかしくないだけの状況証拠はある」(首都圏選出議員)という指摘も聞いているのですが、ご本人がテレビで「出ない」と言い切ってしまい、出馬の可能性は下がったという観測が支配的になるんじゃないでしょうか。

政治記者ではない小生はどこぞの盗聴ブロガーのような、大したインサイダー情報を持っているわけでもございませんので、以下は、マーケティング的な視点からのみの考察ですが、3年前のちょうど今頃に新社会人に向けたエントリーで、壇蜜さんのマーケティング思考がいかに優れているか賞賛したものでした。

壇蜜とLINEから新社会人が学べる処世術

http://agora-web.jp/archives/1528512.html

その時に書きましたが、その4か月前の週刊ダイヤモンドの2013年総予測特集で、彼女はインタビューに応じており、彼女のセクスィー写真にドギマギしなかった私も、このコメントにはゾクッとしたものです。ああ、だからこの人はグラビアタレントとしては異例中の異例な29歳の遅咲きデビューでブレイクしたんだな、と感心させられましたよ。

…(略)…自分の立ち位置をマッピングした時に、AVでもなくグラビアでもない、「新しいエッチなお姉さん」というカテゴリーに自分を入れたい。10~20代のアイドルが多くて出てきて、なんとなく若年化している世界で、憂いとかエロさを売りにした「大人の女」というジャンル…(略)…

 

壇蜜はカテゴリー・イノベーターだった

要は、彼女は、「ポジショニング戦略家」として実に優秀で、感覚値レベルながらでも、生き馬の目を抜く競争激しい芸能界において、いわゆるカテゴリー・イノベーションを実践していたわけですね。

さて前回の記事を書いてから3年。その後、彼女を取り巻く「芸能界マーケット」は当然のことながら変わって参ります。どんな業界であっても、先達者が切り開いて成功したマーケットには有力なチャレンジャーが現れます。「新しいエッチなお姉さん業界」に現れた新星が、橋本マナミさんです。

橋本さんは、芸能活動を始めたのは10代ですが、2時間サスペンスの死体役をやったりとか、20代後半まで不遇の時期を過ごしたそうです。事務所がオスカーから今のところに移って、芸名を現在の名前に変更。そして2014年ごろから「愛人にしたい女No.1」として30歳にして注目度が急上昇、その後の活躍は皆さんのご存知のとおり。壇蜜さんが2012年に受賞した「みうらじゅん賞」を、その2年後に彼女も受賞しているわけですが、まさに壇蜜さんが作り上げた「新しいエッチなお姉さん」カテゴリーをトレースし始めます。

しかし、新興市場だったといえ、後発のセクスィープレイヤーが一度求心力を持ってしまうと、先行者の脅威になる芸能界の宿命には抗えません。そこで壇蜜さんがどういう戦略を展開してくるのか、と個人的には面白く見ていたんですが、橋本さんがブレイクした頃から、新たな行き先を模索するかのようです。

 

“チャレンジャー”橋本マナミとの差別化を模索

主なテレビのレギュラー番組の変遷をウィキペディアで見ると、2014年以降とその前ではかなり違う事がわかります。ほら、2012年なんか、いまのアラフォー男子諸君は、恥ずかしくも懐かしいテレ東のギルガメッシュナイトのリメーク番組に出ていますしね。

しかし橋本さんが台頭してきた2014年になると一変。あの久米宏さんの冠番組(BS日テレ「久米書店 〜ヨクわかる!話題の一冊〜」)で久米さんのお相手を務めるまでになります。2015年以降の出演ドラマは、NHKを3作連続で入れるなど、手堅い路線に積極的にシフトしており、ブランド変更に注力されていることがよくわかります。ただ、この間、ラジオではレギュラーの冠番組を持てたものの、初の連ドラ主演は、セクスィー路線の『アラサーちゃん 無修正』(テレ東)だったので、文化路線からの半歩後退を感じさせるなど、2つの路線を微妙に行き来しながら、橋本さんとの差別化も含めて、次の一手を模索しつつ、ドラマ、バラエティーともに、ブランド修正を象徴するような大ヒット作品に巡り合うことが課題になっているようにも感じます。

 

「タレント議員」は新境地開拓なのか?

そうして、壇蜜さんも30代も後半に入り、次なる40代に向けて、新たにどのようなカテゴリー・イノベーションを創出するのか、事務所サイドも含めて、色々と試行錯誤されていたのではないかと察するわけですが、いかんせん、「大人のエッチなお姉さん」路線という、新しい分野を開拓してきた経緯もありますので前例も少ないですし、パイオニアとしてのご苦労もあると思います。

しかし、ビジネス感覚は鋭いと見受けるだけに、仮に40代からの進路を、永田町という方向に向けた場合、その先で創出する新カテゴリーは、従来の女性タレント議員とは異なるものになるような気もします。なんて言ったところで選挙的には、とりあえず本件、ボヤで終わりなんでしょうか。ではでは。

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新田 哲史
アゴラ編集長/株式会社ソーシャルラボ代表取締役社長/NPO法人ICPF 情報通信政策フォーラム理事

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