日本の優れたコンテンツ技術を発掘・評価する“Innovative Technologies 2015”に審査員として参加しました。経済産業省とデジタルコンテンツ協会の事業です。20件の優れたコンテンツ技術を「Innovative Technologies 2015」として採択し、科学未来館「デジタルコンテンツEXPO2015」で展示、来場客も実際に体験できるものです。経産省、いい仕事です。
Industry部門とHuman部門、ダブル受賞「布地に印刷で作る伸縮性筋電センサー」by東大染谷研究室。
銀、フッ素、ゴムによる伸縮する導電性インク。布の上に配線や電極をプリント。切るだけで筋電が計測できるセンサー。これは応用性が高い!
ぼくは背中のケガでさらしのようなものをグルグル巻いていたんだが、このインクに電極いっぱい埋めて電波出して直してくれないかな!
Culture部門「MESH」by SONY。
加速度センサーやLEDを内蔵した消しゴム大のタグと、簡単にプログラミングできるソフトウェア。
ワークショップコレクションでもお世話になりました。
IoT時代のプログラミング学習ツールとして期待しております。
審査員特別賞「らくがき動物園」by ココノエ。
紙の上に自分が描いたパンダやキリンやライオンが、そこから飛び出して動き出す。
子どもの創作ワークショップに最適!
NTT「変幻灯」。
静止画やオブジェなど、止まっている対象を錯覚的に動いて見せる光投影技術。
以前、研究所で見せていただいてビックリしたことがあります。
東京大学・慶應義塾大学「デジタルおしゃぶり」。
おしゃぶりに内蔵したセンサーで、赤ちゃんが吸う動きを計測し、寝たよ、とか、もうスグ泣くよ、などとママに通知。ゲームもできるんだって。
SIX「リリックスピーカー」。
歌詞を見せるスピーカー。
再生する楽曲の歌詞がクラウドから取り込まれて、曲に合わせて表示される。
音楽の構造やムードも読み取り、優しい曲なら優しいフォントや動きに、エネルギッシュな曲なら力強く表示。これは、新しい。
東京大学・群馬大学「るみぺん2」。
動く対象に合わせて投影されるプロジェクションマッピング。
高速に動く物体でも映像が遅れずに投影される。
ピッチャーの投球を火の球に見せられる!
筑波大学・宇都宮大学・名古屋工業大学「フェアリーライツ」。
フェムト秒レーザーを使って短時間で消失するプラズマを作り出すことで、空中に映像を描く。
空中の絵に触れると絵が反応する。触った感触もある。
実物の展示じゃなく映像だけだったのがざんねん!
東京大学「視触覚クローン」。
遠隔地の手と手が映像で触れると触覚も感じる。
遠隔地の紙風船を、触覚を感じながら動かすことができる。
ここまで来ましたか。
さて、今回、DCEXPOでは、超人スポーツEXPOも展示しました。
超人ハッカソンの成果などをごらんいただいています。
スポーツの開発、身体の拡張、トレーニングの開発、道具の拡張・・・
超人スポーツイラスト大会@日本デザイナー学院の入賞作品も展示しました。
超人スポーツ、ご愛顧のほど、お願い申し上げます。
編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2016年4月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。