科学を無視して「安心」を求める民進党

2016年04月18日 21:48

毎日新聞によれば、あす民進党の江田憲司代表代行は「周辺のみなさんが不安に思っているから」川内原発を止めろと政府に申し入れるらしい。

しかし原子力規制委員会はきょう臨時会合を行ない、「現状では停止する必要はない」と決定した。田中俊一委員長は「科学的根拠がなければ、国民や政治家が止めてほしいと言ってもそうするつもりはない」と述べた。政治からの独立性を保証された三条委員会では、委員長以外に停止命令を出す権限はない。

無知な共産党も「予防的に停止しろ」などといっているが、原子炉は一定の地震動を検知したら自動的に停止する。次の表のように川内原発直下の最大加速度は8.6ガルで、原子炉が自動停止する80ガルを大幅に下回っている。

キャプチャ

基準地震動は最大620ガル。震源の近くでは1000ガルを超える地震動も観測されたが、これは軟弱地盤の地域だ。原発は固い岩盤の上に建てられているので、東日本大震災でも最大530ガルだった。新潟県中越沖地震では最大1750ガルの地域もあったが、柏崎原発は自動的に停止した。

そもそも基準地震動は「あってはならない地震動」ではない。原子炉は瞬間的に基準地震動を超えても余裕をもって設計されており、これまで基準地震動を超える地震は5回発生しているが、それで壊れた原子炉は1基もない。

それより広範囲に停電の発生している状況で、川内原発を止めたらさらに停電が広がり、救難活動も困難になる。停電によって救える命が救えなくなったら、江田氏は責任をとるのか。東日本大震災で、こういう非科学的なポピュリズムで原発を止めた民主党政権がもたらした混乱を、彼は知らないらしい。

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
池田 信夫
アゴラ研究所所長 SBI大学院大学客員教授 学術博士(慶應義塾大学)

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑