マルタの漁村でJoanに会った。

 マルタ。シシリアやチュニスより南の島。04年にEU加盟した国家。ここから来た留学生Joanに「いつか行くから」と約束していた宿題です。

マルタといえば、ネコ。
人の倍いるという。
品がある。
岩合光昭さんの世界ネコ歩きでも、マルタはよく登場するもんな。

エジプトより千年古い歴史を持ち、フェニキア、カルタゴ、ローマ、アラブ、ノルマン、スペイン、マルタ騎士団、フランス、イギリスの支配という歴史。

64年独立。
89年、ゴルビー&ブッシュ冷戦終結宣言「ヤルタからマルタへ」の舞台。

16世紀にマルタ騎士団がトルコの包囲網を破ってから268年間の平和で堕落し、ナポレオンとは戦わずして降伏したという。

平和268年。
江戸は265年。
島国の平和が続くのは、せいぜいそんなものなのかな。

しかし2年でネルソン提督に代わられて以来、イギリスが160年統治、今もイギリスの影響が強い。
イギリスという国は、治めるという点でつくづくスゴい。

漁村マルサシュロックは、フェニキア人の魔除けの目がついた極彩色のルッツと呼ばれるボートで有名。

この漁村からかつてぼくのゼミに留学してきたJoan。
ごぶさた。
彼女の研究は「ビジュアル系ファンの男女比とその理由」だった。
よくあのテーマに文科省は資金を出した。

Joanは3年前に日本から戻り、マルタの通信会社で活躍中。
タコ焼きが恋しいという。
まぁ、ひとまずマルタのタコでも食え。

首都ヴァレッタは城塞都市。
城塞がスキ。
1年前にもクロアチアのドブロブニクを訪れました。
仏カルカッソンヌ、独ニュルンベルク、ルクセンブルク、サンマリノ・・

古都イムディーナの城壁。
ぼくここで今から進撃の巨人、新刊読むもんね!

ウサギの肉を喰っております。

マルタ報告おしまい


編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2016年6月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。