髪は増える!過去は変えられないが未来は変えられる

2016年07月07日 06:00

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写真は山田佳弘氏

「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」。これは、カナダ出身の精神科医・心理学者であるエリック・バーン(Eric Berne)の名言である。「髪の毛はすべて過去のもの、変えられるのは未来に生えてくる髪の毛のみである」。これは、『髪は増える!』(自由国民社)の著者、山田佳弘の名言である。

――国内のケアケア市場が堅調である。市場調査の矢野経済によれば2015年度のヘアケア市場規模は4,432億円で、2000年以降は拡大傾向にある。同社によれば、アンチエイジングに対する関心の高まりなどから、髪をコーティングしツヤを与える成分であるシリコンを使わないノンシリコンを訴求するブランドに人気が集まっているそうである。

いまのヘアケア市場に警鐘を鳴らすのが、山田佳弘(以下、山田)である。今回は育毛やヘアケアの問題点について聞いた。

●髪の毛はすべて過去のものである理由

――山田は「髪の毛はすべて過去のもの」と言ってはばからない。それは、頭皮に生えている髪の毛や、いま生え出そうとしている髪の毛・毛穴内部に育っている髪の毛は、すべて昨日までの頭皮の影響で育った過去のものだからであると主張している。

山田 「え?いま生えている毛を変えることはできるのではないの?」と思っている人は、いま生えている毛を何とかしようとして、これまでにいろいろと取り組んで頭皮にダメージを与えた可能性があります。変えることができるのは、未来に向けて生え変わってくる髪の毛のみです。

――ここで、考えなければいけないのは「髪の毛にとって大事なことは何か?」という論点である。山田の説はこのようにも解釈することができる。「薄毛でない人がカラーリングをしても薄毛には影響を及ぼさない。しかしカラーリングは頭皮や毛をつくる組織に悪影響を及ぼす可能性がある。つまり、次に生えてくる髪の毛に悪影響を及ぼす可能性がある。」

山田 髪の毛は、毛穴内部で次に生え変わるために生まれて熟成している期間(4ヶ月)の頭皮の栄養状態によって、どこまで育つか左右されます。そのため、4~6ヶ月くらいは、いままでの影響で育っている毛ばかりです。ケアを始めたときからすぐ効果につながるなんてことはないのです。

●髪の毛はあなたそのものである

――ガーデニングをしている庭に種を蒔き、肥料と水を与えて植物が育っていく光景を思い出していただきたい。肥沃な土と上質な肥料があれば植物がすくすく育つと思っていないだろうか。実際このような広告を打っているものも少なくない。山田は「外から栄養を与えればどうにかなるものではありません。髪の毛はあなたそのものです」と述べている。

山田 麻薬やヒ素中毒を調べるときに頭皮を調べるのをご存知でしょう。髪の毛は1ヶ月に1センチ伸びますから、その成分が髪の毛に残っているのです。時期もだいたい分かります。体内に取り入れたものは、血液に取り込まれて体のすみずみまで行き渡り、毛細血管から毛を作る組織に取り込まれて細胞分裂を繰り返して伸びていきます。ということは、毛は「あなた」の内部で生まれて育った「あなたそのもの」なのです。

――しかし、薄毛はなんの前触れもなく突然やってくる。そして気がつくと薄毛の支配下に置かれることが多くなる。そして、薄毛を自覚し始めると、ヘアスタイルで隠そうとする。身近な人から薄毛を指摘されたらショックを受けることになる。山田は、薄毛に陥った際、やってはいけないことについて指摘する。

山田 メディアを見渡すと「薄毛は皮脂が原因」と主張するサロンが存在します。ですが皮脂を過剰に落とし過ぎると補うために皮脂を分泌してしまいます。念入りなシャンプーはかえって過剰皮脂の原因になるのです。「抜け毛の原因は皮脂なのです」「皮脂をすべてキレイに取り除いてください」。このように言われたら注意してください。

――メディアでは、マイクロスコープをつかって頭皮の毛穴を見せている光景が流されている。「毛穴に皮脂が詰まっていますね」「ヘッドスパが必要ですね」。そして、皮脂を取り除いた頭皮の状態を見せて「これで、育毛剤が浸透しやすくなりますね。毛細血管が赤くなって血行が良くなりましたね」。しかし、これは血行がよくなっているどころか、炎症を起こしているに過ぎないそうである。

●消費者も正しい知識と啓蒙を

ノンシリコンシャンプーは髪の毛に優しいといわれている。しかし、ノンシリコンであっても、他の成分が髪の毛に悪い影響を与える場合がある。無添加や育毛シャンプーという表示も要注意である。無添加は自社規格で無添加としている場合が多いため、基準があいまいだからである。育毛シャンプーも成分を調べたら、家庭用洗剤と成分が変わらないようなケースも少なくないといわれている。消費者も正しい知識と啓蒙が必要なのだと思う。

最後に山田のメッセージを引用し結びとしたい。「髪の毛の問題は、初期であればあるほど改善しやすく改善率も高いです。時間が経過すればするほど改善するのにも時間と手間がかかります。初期とは、『あれ、毛が少しおかしい、シャンプーを変えようかな』と思ったり育毛剤を検討したり、髪の毛の将来に不安を覚え始めるころです。この頃にちゃんと取り組めば不安は無くなっていくと思います。」

PS

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尾藤克之
コラムニスト

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