若者の投票率を上げる、ベストな方法

2016年07月10日 11:30

駒崎 弘樹さんの写真期日前投票を済ました駒崎です。今夜は選挙特番でニュースゼロに出演しますが、23時50分からというとんでもない時間なので、おそらく半寝でしょう。

さて、本日参議院議員選挙の投票日です。18歳選挙開始の年として、歴史に残る日です。

投票率がどうなるか現時点ではわかりませんが、若者全体として見ると、これまではとても低いものでした。20代・30代の投票率は、60代・70代のおよそ半分〜3分の2程度。

これから高齢人口が若年人口を大きく上回る「少子高齢社会」が本格的に到来しますが、若年層は「数」でもマイナーとなり、「投票率」でも劣位になるので、二重の意味でマイノリティ化していきます。

そうすると、政治家の若年層への再配分のインセンティブは失われ、より高齢層の短期的ベネフィットを最大化する政治的要求が通りやすくなっていくことになるでしょう。

ということは保育や教育等の未来投資額を拡大させることは難しくなり、やがて人的資本が毀損されていくので、経済的にも縮小していく、という負のスパイラルが起きていくわけです。

ここまで書くと、「だから若者は投票所に行けよ、この野郎!行かなきゃ損するぜ」っていう流れになるのですが、果たしてそうなんでしょうか。人は損得で動くのか。もしそうだとしたら、イギリスはEUから出てないわけです。

僕はキーワードは「習慣」だと思います。

なぜ私たちは、大晦日は夜更かしして、死ぬほど寒い外に出て行って、普段全く興味のない神社に行って小銭を入れるのでしょうか。

なぜ私たちは、そんなに花がものすごい好きなわけでもないけど、シートをひいて、木の下でご飯を食べたりお酒を飲んだりすることを、嬉々として行うのでしょうか。

なぜ私たちは、近所で太鼓の音が鳴っていたら、とりあえず足を運んで、さして栄養価が高くなく、長期的には健康を阻害するような添加物まみれの食品を喜んで食べながら、祖父の時代からある曲に合わせて踊るのでしょうか。

これらは損得ではなく、「習慣」です。親が小さい頃から連れて行ってくれて、生活の中に組み込まれているからです。

それがなければ、「何か欠落した感じ」になるもの。
この習慣が歴史を経て、「文化」となっていくのです。

よって、もし僕たちの子どもたちに、これからの世代に投票に行ってもらったり、社会のことを我がことととして考え、行動してもらいたいのだとしたら、親である私たちが、子ども達を投票所に連れて行く「習慣」を創っていくべきなのです。

そこで、自分がどんな社会が好きか。どうなったら嫌か。どんな日本を子ども達に残したいか。語るのです。

普段はそんな話はしないかもしれないけど、選挙の日には、のんきなお父さんが訥々と社会の未来を語る。

忙しいお母さんが、ゆっくりと解決したい社会問題を話す。
そんな日にする。

それらはやがて政治文化となり、子どもの子ども、その次の子ども達にまで引き継がれていくでしょう。

だから、子どもの手をひいて、投票所に行ってみては如何でしょうか。

そして子ども達はあなたに問うでしょう。ねえ、どこに行くの?と。

そうしたら私たちは、我が子の手をぎゅっと握って、こう伝えることができるでしょう。

「私たちの未来をね、選びにいくんだよ」と。


編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のFacebook 20167月10日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎氏のFacebookをご覧ください。

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駒崎 弘樹
認定NPO法人フローレンス代表理事

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