小池「優」増田「良」鳥越「不可」である理由

2016年07月19日 11:00

私は小池、増田、鳥越の有力三候補のうちでは、小池がもっとも適任で、増田は悪くはないが、鳥越は絶対ダメだと思う。                                                  

なぜ小池かといえば、そもそも、私は舛添辞任以前から、もっとも望ましい次期知事候補の一人として小池を上げていたからである。                                      

都知事選挙については、産経系の電子メディアIRONNA『噂の37人をぶった斬り! 「ポスト舛添」に必要なたった一つの能力』という記事を6月15日という早い段階で掲載して、かなりの反響をいただいて、それをもとにして、「月刊HANADA」の花田凱紀編集長と言論テレビで、対談させていただいてもいる。

そこでは、もっとも大事なのは、組織のトップとしての実務能力と、語学力も含めた国際的なコミュニケーション能力だとしていた。実務能力は、官僚としての能力ではない。ただ、官僚の仕事をそこそこ理解し、使いこなせなければならないし、政治家として関係方面との調整も必要だ。

また、首都の首長は海外のさまざまな人たちと交流する機会が多いし、東京五輪のホストであらねばならないのだからなおさらだ。だとすれば、舛添前知事ほどでなくとも、国際コミュニケーション能力は不可欠だ。語学も英語で演説したり、通訳なしで食事くらいできたほうが絶対によい。 

そういう条件に合うのが誰かと考えると、林芳正元農相、岸田俊輔外相、それに小池百合子の三人だと書いたのである。小池の語学力は高いし、それ以上にセンスがある。実務能力についても、小池氏は堺屋経済企画庁長官長官時代の政務次官、また、環境相、防衛相として官僚の言いなりにならず、しかし、極度に対立的にもならずきちんと使いこなしている。 (野党では長島昭久だろう)

さらに、阪神淡路大震災のときに兵庫県を選挙区とし経緯を熟知していることであるとか、女性であることの付加価値も大きい。だとすれば、最適任の一人であることは疑いがない。 

それに対して、増田寛也氏は、もちろん悪くはない。他県の知事の経験者で評判も悪くなかった人は安心して東京都の知事もつとまるだろう。まして、閣僚経験もある。 

しかし、先の37人のなかに増田氏は上げなかった。その理由のひとつは、国際コミュニケーション能力への不安だ。海外経験もないし、特段にその方面に優れているという評判もなかった。この点は東京五輪のホストとしてものたりないし、やはり有力候補だった桜井パパもこの点でもうひとつだった。 

また、首都の顔には「華」が欲しい。この点で増田氏には、服装や身のこなし、しゃべり方など、小池氏や鳥越氏と比べ大きなハンディがあるのは、読者のみなさんもご覧になっての通りである。

増田氏は実務能力を強調するが、小池氏には二度の大臣などとしての実務経験があるのだから、彼がいうのは、官僚経験ということだろうか。たしかに、官僚としての経験は非常に好ましいものだし、とくに、青島・石原・猪瀬・舛添と四人も非官僚知事が続いたあとだけに、いちど官僚経験者が知事になるほうが組織は締まるという面はある。 

しかし、東京五輪を前にしては、ほかの能力もいるわけで、官僚でなければというわけではない。また、増田氏が抜群の切れ味を誇る官僚だったかといえばそこまではいえない。

増田氏の父親は参議院議員だったが、あまり選挙に強くなく、地盤というようなものは残さなかった。それを小沢一郎氏が自民党系候補にぶつけるためにおんぶにだっこで担ぎ出した。しかし、あまりにもの干渉ぶりに抵抗して自立したが、小沢氏の圧力に負けるような形で、人気はあったのに4期目には立候補できずに東京に移った。

小沢一郎のロボットであることを拒否したことは評価できるが、もともと小沢マネーで知事になったのだし、結局は小沢氏に屈服する形で岩手を去ったのだから、あまり褒めるほどでもない。 

しかし、それ以上に増田氏を37人に入れなかったのは、地方分散の旗手として素晴らしい活躍を研究者として始めていたからだ。そういう人が、東京都知事に出るとは想像の外だったからだ。

そこで、はっきりと、東京一極集中こそが東京も救うといってくれれば、積極的に支持したいが、どうもはっきりしない。これでは、もともとの信念と東京都知事としての立場を足して二で割る中途半端なことになると思う。 

鳥越俊太郎氏については、すでにこの欄で、「鳥越氏の超高齢立候補は美談でなく究極の無責任」「北朝鮮人にも無条件に選挙権と仰天提案の鳥越氏」の2本の記事を投稿したが、この二つだけでもトンデモ候補としかいいようがない。 

海外経験はあるので、国際コミュニケーション能力はいちおうあるかもしれないが、心身ともに職務志向が可能な状態にあるとは思えない。きちんと会って話もせず、健康状態のチェックもせずに候補に決めた岡田・枝野両氏の責任は重い。 

そして、小池・増田両氏のどちらが良いかと言えば、増田氏のほうが現時点で有利にあって、トンデモ候補の鳥越氏の当選を避けるために増田氏に集中したほうがよいというなら別だが、そういう状況ではない。私が東京都民で、今日が投票日なら増田氏に投票しないだろう。

もし自民党や公明党の幹部が小池より鳥越のほうがベターとでも思わないなら、そろそろ、舵を別の方へ切るべきタイミングだと思う  

 

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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