ドイツで新聞から読み解く連続テロ事件の関連

2016年08月05日 21:00

ドイツ新聞

旅の途中に手にとった新聞の整理。

7月後半にドイツ南部で4件の、中東、南アジア系の犯人による襲撃が相次いだのだが、そのうち二つ、18日のヴュルツブルク付近の鉄道車両での斧による襲撃と、24日のアンスバッハでの自爆テロ事件は、「イスラーム国」との何らかの関連が疑われており、「イスラーム国」側でも関連を主張する声明を出している。

これが指令によるものなのか、勝手にやった事件を「イスラーム国」を名乗る勢力が自分のものと主張しているのか、そして二つの事件につながりがあるのか、大きな問題だ。

気になるのは、この二つの事件が同じ鉄道路線上で起きていること。それも、ヴュルツブルクの事件に続いてアンスバッハという「次の大き目の駅」付近で起きていること。

後になって、同じ路線だったと気づくだけなら、ただの偶然と言えるかもしれない。しかし、18日の事件について報じる20日の『南ドイツ新聞(Süddeutsche Zeitung)』の記事を見ると、何か変な気分になる。掲載されている地図には、ヴュルツブルクの次の大きな駅としてアンスバッハが記載されているが、この時点では24日のアンスバッハの事件はまだ起きていない。となると、このようなローカルな地理感覚を共有した人物がコーディネートして潜在的なテロ犯を刺激してやらせているのか?あるいは、犯人たちにつながりがあるのか、つながりがなくても事件の報道を見て集まってきて犯行に及ぶのか、など考えてしまう。

こういった断片情報からは結論は出ないのだが、色々考えるきっかけにはなる。そのためついつい紙の新聞、それもほとんど読めない、心理的にあまり読む気がしないドイツ語(個人的事情♫)の新聞を仕入れて持ち歩くのでどんどん重くなって行くのである。こういう生活早くやめたい。


編集部より:この記事は、池内恵氏のFacebook投稿 2016年8月5日の記事を転載させていただきました。転載を快諾された池内氏に御礼申し上げます。

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池内 恵
東京大学先端科学技術研究センター准教授

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