クレーマーと出会ったらまずは相手を賞賛すべきだ

2016年10月23日 07:20

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講演前の松橋良紀/in台湾

最近のビジネスパーソンにはコミュニケーションを苦手にする人が少なくない。そもそも、コミュニケーションスキルが低いので、トラブルやクレームの場面に直面しても適切な対応をとることが難しい。

私の知人に、松橋良紀(以下、松橋)というコミュニケーションの専門家がいる。累計で30万部、著書14冊(共著を含めると17冊)をほこるベストセラー作家である。最近は、7月に上梓した『話し方で「成功する人」と「失敗する人」の習慣』 (アスカビジネス)が話題になっている。今回は、クレーマーへの対処方法について聞いた。

■あなたがクレーマーに接したらどうすべきか

――読者の皆さまに質問をしたい。クレームの適切な対応方法とはどのようなものだろうか。松橋はこのような場面で、まずすべきことは「クレーマーへの賛同」だと述べている。

「お客さまの仰るとおりです。お客さまのお話をお聞きしたら、私個人としてはお客さまが100%正しいと思います。このように答えて、私はあなたの味方であることをしっかり伝えなくてはいけません。私個人として~という表現がポイントです。」(松橋)

「私に権限があれば、100%お客様の要望を叶えたいです。しかし、殘念ながら雇われの身なものですから、社内の規則に準じたことしかできません。私の出来ることは○○が精一杯です。上司に掛け合うのでお時間をください。」(同)

――このように伝えて電話を切るそうである。電話の相手に対して充分な共感を示したうえで、味方であることを伝える。さらに、その対応には限界が生じるかも知れないが上司に掛け合うことを宣言する。一旦電話を切る。この一連の流れが重要なのである。

「大変申し訳ございません。上司に○○の件で掛け合ってみました。しかし、○○は難しいのです。○△であればどうにか譲歩できるとのことです。力になれずに申し訳ございません。」(松橋)

――あなたのために、力を尽くしたが難しかった。善処をしたが結果は出なかった。その主旨を説明したうえで対案を提案する。このケースでは対案が譲歩案ということになる。譲歩を飲まないのであれば、私にはできることはないことがポイントになる。

■クレーマーはクレーマーに非ず

――松橋は最も重要なポイントは、話し方や身振りなどの状態を相手に合わせて共感することとしている。「あなたの主張は正しい」→「私もできればそうしたい」→「しかし私にはそれを実現することができない」→「上司に掛け合うから時間が欲しい」。極めてロジカルな流れでクローグングに移行していることがお分かりいただけるだろう。

この時点でお客さまの怒りはかなり小さいものになっているはずだ。次に電話をした際には、「そこまでしてもらったのなら仕方ないです。その譲歩案で結構です」という流れになることがイメージできることだろう。

「クレームとは、クレーマーにとって、目の前のことだけが原因ではないのです。日常の不満などが積もり積もった結果、爆発した状態なのです。自分の扱いがぞんざいなことに対する怒りとして現れていることが多いのです。」(松橋)

相手を癒すつもりで対応していくことが大切である。今回、紹介したケースや内容は、今日からすぐにでも実行に移せる簡単なテクニックである。参考にしてはいかがだろうか。

尾藤克之
コラムニスト

ps

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尾藤 克之
コラムニスト/経営コンサルタント

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