文化事業が新しいTOKYOの輪郭を描く。

六本木アートナイト

東京都も主催団体に入る「六本木アートナイト」。写真は2014年の模様(実行委員会プレスリリースより:編集部)

こんにちは。東京都議会議員の川松真一朗です。(墨田区選出・都議会自民党最年少)。

さて、私が過日の都議会文教委員会で発した事を振り返ります。

文化事業について

今、地域と一体となった文化事業に取り組み始めています。東京オリンピック・パラリンピックに向けての文化プログラムが今秋からスタートしました。その一環で六本木の街全体を使った「六本木アートナイト」という文化イベントを行いました。私もこの期間に六本木を連日訪れましたが各所が大変な盛り上がりでした。

これまでも行っていましたが、今年は春開催を秋開催とした事でリオ大会閉会を受けての文化プログラムスタートのタイミングとなり、より充実したものとなったのです。かつ、今年からは地元区である港区とがっちりタッグを組んだ事でよりきめ細かい展開が出来たのも良かった事です。

さて、そこでです。都内各地には大変中身の濃い文化施設が点在しています。私はこの施設を核として面的に施設の要素が町づくりの契機とすべきと訴えました。東京都写真美術館の地元である恵比寿では一定期間に街で写真展を行うなど館との一体となった取組みも行われています。私の理想は写真美術館へ続く町並みがもっと写真に関わるものが点在していてもよいのではないかと思っています。

私の地元に近い東京都現代美術館ではこれから地元である清澄白河と連携しての企画を展開していきますが、委員会で要望したのは街に出るのも一つですが、隣接する広大な敷地の都立木場公園と連携した事業です。現代美術という割と幅のあるカテゴリーですから、私の夢は公園内の様々な場所に現代アートが存在していても良いのかなと思います。当然、維持管理が大変なものは公園内という特性で難しいかもしれませんが、色々な角度から検証したいと考えています。

ここでのポイントは2つです。1つは、新たな現代美術館の来館者を増やせないか?また、子供達が公園内の芸術をきっかけに文化に興味を持ってくれないかという希望があるからです。

そして、墨田区の立川という四十七士、鬼平犯科帳の街には今東京ワンダーサイトレジデンスという将来に向けて海外からの芸術家が工房も備えたレジデンスがあります。下町の文化にグローバルな文化が入ってきたわけです。まだ日が浅いのですが、今後、もっとアーティストが街場で様々な交流をして欲しいと思っています。この地域性の中で、互いに新たな「化学変化」が起きて双方が発展するチャンスを楽しみにしているのです。

なんて、街と一体となった取組みは事業の枠組みを超えて何でも出来ると思うのです。そして、オリンピックが平和の祭典と言われるように、文化もそれぞれの背景を超越した一体感を産出できる大きな要素ではないでしょうか。

今、東京はダイバーシティ都市実現を目指しています。どんな言語を使う人も、女性の活躍も、LGBTも、障害の有無など新たな東京・TOKYOの輪郭を描き出そうという時に文化文化プログラムが展開される4年間を有効にする為にも文化の力を活用すべきでないかと考えています。


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2016年11月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。