約3万人の方に購読頂いている資産デザイン研究所メールは「お金の心配事を解消するメルマガ」ですが、一番人気なのは、なぜか「グルメ設計塾」というお店紹介コーナーだったりします。
食べることは好きですが「食の素人」が毎週、自分で行って気に入ったお店を紹介するのは大変で、色々な情報源を使って当りのお店を探しています。
その1つに幻冬舎の雑誌「ゲーテ」があります。ゲーテは定期的にゲーテイストという特集をやっており、見城徹氏、秋元康氏、小山薫堂氏の3人が自分のお気に入りのお店を紹介し合うという形式でお店の紹介をしています。最新号でもゲーテイスト2017でユニークな対談を読むことができます。
読んでいて気が付くのは、食の好みは極めて個人的なものだということです。3人を比較すると、秋元氏はこってりとした食事が好みで、炭水化物に強く惹かれる男子系です。一方の小山氏は洗練された新しい味が好み。インテリアのセンスにもこだわる、どちらかというと女性的な趣味と言えます。
そして見城氏はというと、お寿司やステーキ、フレンチ、イタリアンなどがお好みのようですが、タイ料理、ベトナム料理のようなエスニック系にはほとんど興味を示しません。老舗のお気に入りのお店に頻繁に通い、常連になってしまう。昔の日本人気質を持った昭和系です。
食通と呼ばれる3人が集まってもこれだけの違いがあるのですから、食の好みには正解は無いと思います。自分に近い嗜好を持った人を探し、その人の気に入ったお店に行く。そうすればハズレの可能性を低くでき、「自分なりの正解」に近づくことができるのです。
グルメ情報の世界的権威はミシュランです。頂きものの最新版が手元にありますが、こちらは匿名で誰が取材しているのかはわかりません。紹介されたお店に行ってみると、当り外れが大きいことに気が付きます。お店の評価プロセスがどうなっているのかわかりませんが、取材する多くの人の好みが混在している気がします。
匿名性が高くなればなるほど、その情報の信頼性が低くなっていく。これは食に限らず、すべての情報に共通だと思います。情報の質を判断するのに一番大切なのは、「誰が言っているか」なのです。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年2月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。