真面目に一生懸命働くだけでは、経済的に豊かになれない理由

2017年02月09日 11:30

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グラフはアメリカの所得上位10%の所得が、国民総所得に占める比率の推移(出所はウィキペディア)。富が一部の人に集中し、格差が広がっていることを示しています。経済学者のトマ・ピケティ氏が、このような格差拡大の原因として指摘したのが、有名な「r>g」という数式です。

r(リターン)は資本収益率のことで株や不動産のような、資産運用から得られる利益率を指し、g(グロース)は経済成長率です。労働による賃金は経済成長に連動すると考えることができます。働いて収入を得ることよりも、資産運用をした方が有利(収益性が高い)であることを示しています。

日本の経済事情は欧米とは異なるという指摘もありますが、収入源は自分が働くだけではなく、できるだけ多様化した方がリスクが分散できるのは事実です。私の提案は、収入を得る手段を、少しずつ分散させていくことです。そのためにまずやるべきことは、自分がどれ収入源からどのくらいの収入を得ているか「現状認識」することです。

収入源を7つに分類してみました。

<収入源1> 人に雇われて労働
会社員や公務員として仕事をする方法です。大企業や役所に就職するのは安定した収入源と考えられてきましたが、東京電力や東芝などを見ていると、その常識も随分変わってきているようです。

<収入源2> 自分でビジネス
人に使われるのではなく、自ら仕事を始める方法です。といっても、会社を辞めて独立したり、会社を立ち上げたりする必要は必ずしもありません。「週末起業」のような方法なら、リスクをコントロールしながらはじめることができます。うまくいったら本格的に始めれば良いのです。

<収入源3> 金融資産への投資
株式や債券、FXといった金融資産に投資して資産を増やし、収益を受け取る方法です。私が提唱しているのは、投資信託を使った「長期」「分散」「低コスト」「インデックス」「積立」による資産形成です。興味のある方はシリーズ15万部のこの本を読んでみてください。

<収入源4> 国内不動産への投資
国内不動産投資のメリットは、借入によって小資金で投資できること。そして、相続税上のメリットがあることです。「お金を借りる力」があることが前提ですが、日本国内では不動産投資の利回りと金利の差(イールドギャップ)が3%以上あり、金利差を使った投資が可能です。興味のある方はこちらの本を読んでみてください。

<収入源5> 海外不動産への投資
海外不動産投資のメリットは、成長エリアに投資可能なこと。そして投資利回りも国内より高くなるケースが多いことです。円安になれば為替差益も得られます。国内に比べ情報が少なく、リスクも高い投資対象ですから、物件の選択は慎重に行う必要があります。興味のある方はこちらの本を読んでみてください。

<収入源6> 事業への投資
未上場の会社の株主となって、その会社の事業に投資することです。親族や友人などが新しいビジネスをはじめる際に、資金提供をし、場合によっては顧客紹介やアイディアの提供など、ビジネスのサポートをしていく。スタートアップ時に投資して、その後大きく成長すれば、大きなリターンにつながります。

<収入源7> その他の投資
新しい投資対象として、太陽光発電投資、アンティークコイン、アート投資などが広がっています。金融資産でもなく、不動産投資でもない、「第3の投資」とも言える対象です。

7つの収入源のうち、最初の2つは自分で働く方法ですから「g」に連動した収入、3つ目以降はすべて投資ですから「r」に連動した収入ということになります。

これらの収入源は、すべてを実現しなければならないものではありません。自分でいくつかを選択し、それを組み合わせていけば良いのです。それぞれの収入源はリスク・リターンが異なり、メリット・デメリットがありますから、全体のバランスを考えながら自分にとってベストの方法を探していく必要があります。

残念ながら21世紀は「真面目に働いていれば報われる」とは言えない時代になってしまいました。この傾向は、成長率(g)の低い日本では、これから益々顕著になっていくと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年2月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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内藤 忍
資産デザイン研究所社長

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