ヤサイ外相の任命を審議していたフィリピンの閣僚任命委員会は8日、不承認の決定を行った。アメリカの場合と違って、承認手続きに先行して職務を開始するシステムなのでこういうことになった。
閣僚任命委員会は上下院15人で構成されるが、全会一致でヤサイ外相の不承認を決めたという。
ヤサイ外相は昨年の外相就任前に米国に住んでいたことから、市民権(国籍)を持っているのでないかとの指摘があった。それに対して、当初は「市民権を持っていない」としたが、やがて、「1986年に市民権を得てパスポートも使っていたが、既に効力を失っている」と説明を変えたため任命委員会は不適格と判断した。
つまり、任命に不都合とみて虚偽の説明をしてきたが、逃げ切れなくなったらしい。
しかし、この人はこそこそ隠していただけで、積極的な嘘は言っていないのだから蓮舫さんに比べて悪質さは格段に低い。
にもかかわらず、フィリピンは毅然とした態度で外相就任を拒否したのであるから、野党が勝ったら首相になる立場の人の国籍について、いまだ、十分に解明すらされていない日本は、フィリピンに比べても法治国家の体を成していないわけで、誠に恥ずかしい限りである。
外相は非常に恥ずかしいこととして恭順を示している。
もしかすると、日本の蓮舫騒動もこの解任劇に影響を与えたのかもしれないが、ここで本家としての矜持を示したいところ。インドネシアでも二重国籍が分かったエネルギー鉱業相が辞任している(その後、アメリカ国籍離脱して身ぎれいになったことを確認のうえ復帰)。