安倍昭恵さんへの郷原氏の攻撃などへの疑問

2017年03月28日 06:01

外務省ツイッターより(編集部)

森友事件はまことにつまらない事件だ。国会で証人喚問をし、財務省幹部を参考人として出席させて質疑をしながら、価格が結果として不当に安かったということすら論証できてない。首相が自分や夫人がかかわっていたら辞めるとか余計なことをいったから大事になっているが、100万円の寄付など渡していたとしても何が問題なのか。昭恵夫人が世間知らずのお嬢様で愚かだというだけのことでないか。

本件について、ネットの世界ではいろんな話が乱れ飛んでいるが、ご存じないかたもおられるだろうということで、控えめながら少し紹介をしておきたい。

元検事の郷原信郎さんの論考はなかなか鋭いものが多く愛読しているが、本件についてはあまり賛成できない。

アゴラでも掲載された、「昭恵夫人Facebookコメントも“危機対応の誤り”か」というものは、FBでの見解は昭恵夫人が自分で書いたものでないのでないのでないかというものだが、誰が下書きをしたにせよ昭恵氏の文責によるものであるし、また、谷さんをはじめ、随行者の助けを得て記憶を呼び起こしてもらってまとめるのが何の問題があるのか?

軽い気持ちでSNSに投稿している人が批判を受ける立場に立ったら、家族、同僚、さらには弁護士などと相談して、弁解を書くのを手伝ってもらうことは普通だし、それを自分の責任でSNSに投稿したら、文体がいつもと違い、また、慎重な言い回しだから、本人の投稿でないと言うことになるのか。

また、Facebookで「昭恵夫人・籠池氏の当時のやり取りについての客観証拠がなく、昭恵夫人に「全く記憶がない」中で、この竹田氏の話(【竹田恒泰氏、籠池理事長を酷評 「ホントしつこい。金出してくれって散々言われたんです」】)は100万円寄付の有力な間接事実だ」という投稿をしていたのも、ずいぶん乱暴だ。

「竹田恒泰氏に金出してくれと頼んだということがあった」ということが、「安倍昭恵さんが頼まれて本当に出したと推察すべき間接事実だ」としているのだが、正直言って、元検事さんがおっしゃるところの間接事実というのはずいぶん飛躍があるのにビックリした。

ともかく、誰も見てないところでのやりとりがなかったと証明しろというのは無理な相談だ。でまかせの可能性が強いもので、もう一方が強く否定していることを報道するのは、それなりの証拠に近いものがあるとか、証言者の言っていることが相当に信頼度が高いときに限られるべきだし、報道するとしても、「まったく一方的な証言であり、証言者が数々の嘘をついていることからして信頼性は低い」と言葉を添えるのが普通だろう。

なにしろ、天皇陛下が来たとか、安倍首相が来たとか嘘を並べて金を集めていたことを自分でも認めている人物の言うことと、少なくともこれまで虚偽を言っていると何も論証されていない昭恵さんとを比べれば、五分五分の真実であるがごとく報道するのはおかしいだろう。

一方、安倍昭恵さんと籠池夫人のあいだでのメールのやりとりのなかで、辻元清美氏について言及した部分は、マスコミは本人が否定しているとして削除して報道している。これは、それだけ取り出したら正しいかもしれないが、少なくとも籠池氏が安倍昭恵さんの寄付のことを語っているのを報道していることとのバランスはおかしいのではないか。

民進党が報道するなと申し入れをするのもおかしなことだ。さらに、語るに落ちたのは、玉木雄一郎氏が「ネット等で辻元議員に関する情報が出ていますが、すでに党からコメントを出しているとおり事実無根です。また、明日午後、本人が公式に記者会見する予定です。逃げも隠れもいたしません」としておきながら、「昨日はあまりにデマが酷いので、辻元議員が会見しますと書きましたが、すでに党として公式コメントを出しており、また、本件で問題をすり替えようとうごめいている方々がいらっしゃるようなので、会見は行わず従来どおりの対応といたします」とツイッターで書いたのは余りにも不自然だ。

辻元氏は野党の力のない陣笠ではない。数年前には国土交通副大臣であり、しかも、この地域の関係業界に幅広い人脈がある有力政治家なのである。

参考記事:民進党の「二重基準」をネット指摘 メディアに「(籠池側情報)拡散するな」

さらに、文芸評論家の小川栄太郎氏による一連の発言のなかで注目すべきものがある。

『10日夕方から、籠池理事長と電話のやり取りをし、メディア対応に限定した助言を数回やり取りした。ところが、3月15日夜、理事長の電話に出た夫人から「昭恵さんに裏切られた。許しません」と突然言はれ、一方的に電話を切られた。朝までの理事長とのやり取りは丁重なものだつたので驚いた私は昭恵夫人に即座に電話し、何かあつたのか尋ねたが、この数日連絡をとつてをらず何もしてゐないとの事だつた。

・・・3月15日の昼間何があつたのか。東京で籠池夫妻は菅野完氏に会つてゐる。そこで籠池氏の態度が180度変つたのである。メールから確実に推定されるのは、菅野氏が籠池氏に「安倍総理が地検に云々など」と荒唐無稽な話をそこで吹き込んだのだらうといふ事だ。又、安倍総理からの寄付金100万円を「振込用紙」と共に主張しだしたのも16日で、これも菅野氏の仕込みであらう。

・・・ 菅野氏は一人で仕込んだのか。菅野氏の仕込みと野党4党は無関係なのか。菅野氏はその後、マスコミから急に姿を消したが、何故なのか。実際菅野氏の仕込みの直後、籠池氏に野党4党が面会した。面会内容は非公開の約束となつてゐるといふが、証人喚問前に証人と召喚する側の非公表の面会などが許されるのか」』

この意見はかなり説得力があると思う。どうしてこういうことも報道しないのか。

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学大学院教授

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑