働き方を見直すのは、結婚・出産前後じゃなくて、常に今なんじゃないの?

2017年05月10日 11:30

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細々とメルマガを続けている。おかげさまで、もうすぐ読者数が5,800人を突破する。嬉しいな。

その中でも人気コーナーは人生相談だ。今回は相談がいっぱいきていて。その中の一つがまさに働き方の話だった。婚約者の働き方が激しすぎるのではないか、と。結婚を機に見直すべきかという。

私の回答は・・・。そのやりとりを転載するので読んでもらいたいのだけど、こういうのを見直すのは、本当に結婚を機に、なんだろうか。実は結婚しなくても、そもそも交際相手がいなくてもこの働き方はまともなのか、何のために働くのだろう、何を大事に生きるのだろうと立ち止まって考える、と。


特に忙しさについては、「まずは、はかってみる」というのが大事で。この本にも詳しく書いたのだが。激務だというけど、なぜ激務なのか、どこまで本当に必要なのか、自分はそれでいいと思っているのかと立ち止まって考える。

この立ち止まって、見直す、振り返る勇気って、実はなんでも効率化と叫ぶ今だからこそ大事だと思っており。

↓読んでね。
Q.婚約者が激しく働いている・・・
婚約者の労働環境についての相談です。

私の婚約者は、朝6時半に仕事に行き、帰りは早くて午後10時、遅くなりますと午前0時を超えるような労働環境です。仕事が終わらず土曜日や家でも仕事。同僚も同じ状況のようです。

本人は、やりがいを持っており目標としてきた仕事です。

ですが、今後は家庭を持つということを考えて頂きたいとも話しています。

近年の流れとして、夫婦共稼ぎ、家事子育ては協力して行うのがスタンダードであると考えています。

ですが、現状を考えると非常に厳しいです。お互いの親族の状況として多少の協力は得られると考えますが、サポートは不足すると想定されます。

ですので、本人に今後のキャリアや生活を考えてほしいという風には伝えてありますが、なかなか明確な答えや方向性が見いだせないようです。個人的な考えとして若い内に転職した方が有利と考える一方、その結果本人のやる気や夢を無くすことにも抵抗があります。

婚約者には、すべて犠牲にしたくないという思いがあるようですが、私は「何かをあきらめる」ことが現実的に必要だと考えています。

二人で話合いをする上で「何をあきらめるか」ということをどのように決めていくと後悔が少ないと思いますでしょうか?

アドバイス頂きたいです。よろしくお願い致します。

ペンネーム カッキー 29歳 男

A.仕事と家庭は両立というよりは、やりくりが大事
これ、大事な論点ですね。いや、この悩みを抱えている人、たくさんいると思いますよ。女性の活躍というんだから、これだけ働いて何が悪いのって話になりますし。このご相談自体が、一億総活躍とか、働き方改革の矛盾を見事に指摘しているように思います。女性はもちろん、男性も色々負荷がかかるよね、と。

もっとも、婚約者の方の働き方については、いったん検証が必要かと思います。

いや、大変頑張っていらっしゃるので言いづらいことですが、現状も、本当にそこまで働かなくてはならないのか、と。実際、仕事を頼まれすぎなのではないかと。

「何かを諦める」ことについて、時間は有限ですし、諸々優先順位をつけるべきですけれど、そもそも、これは結婚を機にして考えることなのか、ちょっと気になっています。婚約者の方の、いやお二人の生き方、働き方については、別に結婚するからではなく、一度、立ち止まって見直すべきなのではないかと思うのです。

簡単に言うと、こういうことです。お二人とも、何を大切に生きてきましたか?これからも大切にしたいことはなんですか?ということです。

家庭との両立もそうですが、その前にお二人とも「なぜ、働くのか?」を問い直した方が良いかもしれません。人生において、今しかできないことと、少し先でもいいこと、正直、やらなくてもいいことなどの優先順位付けというか、棚卸しというか。そんな取り組みをしてみてはいかがでしょうか。

そして、「完璧」な「両立」ではなく、「やりくり」が大事なのではないかと思います。二人で支え合い、助け合うとはそういうことです。「何かを諦める」と捉えるのではなく、何を大事にして生きるかと考えると良いかと思います。

まったくの自分語りですが、忙しい人だと思われている私ですけど、実は今はあまり働いていません。あ、石を投げないでください。毎日7時間半くらい寝てますし。1時間は運動に使っていますし。新聞を読む時間、読書の時間もたっぷりですし。朝食と夕食はたいてい自炊です。買い出しにも毎日行ってます。兼業主夫に近い状態です。主夫がメインじゃないか、くらいの。いや、そういうことを自慢するなというご意見もあるかと思いますが、事実ですし。

今の自分にとっては、妊婦である妻を支える、そして生まれてくる子供(おそらく娘です)を幸せにする、その優先順位が最も高いのですね。だから、できるだけ夜もアポを入れないようにする、仕事も増やさないようにする、家では可能な限り機嫌が良い状態でいる。これを大事にしています。

いや、もっと仕事しろとか、特に論文を書かないとヤバイぞということは、様々な方面からプレッシャーがありますし、自分もまずいなあと思っているのですが。周りでも、睡眠時間を惜しんで仕事をしている人の話はよく聞き、焦るのですが。

でも、今の自分がそれをやってしまうと、色々破綻するわけです。まあ、こうみえてインプットする時間はしっかり作っているのですが。あとでジャンプするための仕込みは粛々と進めているのです。人生、長いんで。

両立とはあれもこれもやることだけではないと思っています。そして、これは「諦める」わけではなく、「やりくり」なのです。大事なことは何か、明確にしているので。

あと、周りでいかにも両立していそうな人がいても、焦らないでください。私にはできない、的に自分を責めないでください。たいてい、周りの協力か、お金で解決するか、あるいは人に言えないようなドロドロした努力や妥協をしています。

というわけで、何かを諦めるその前に、何を大事に生きてきたか、これからも何を大事にするのかをよく考えてください。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2017年5月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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常見 陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師

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