都議選のもっとも望ましい結果はこうだ

2017年06月18日 11:01

都選管の啓発キャンペーンも開始。いよいよ選挙へ(都選管サイトより:編集部)

選挙が近づくと、「誰に投票すべきか貴方の視点」とかいう記事を頼まれたりする。

そのときに私が書くのは、「選挙は自分の好きな候補者に投票するのでなく、望ましい結果に近づくように投票すべきだ」ということだ。

まず、当落に関係ない投票は基本的には意味がない。泡沫でも次のためにとか、楽勝で一票でも多く上げたいということもあるが、それは第一義的な理由にはならない。

それから、支持していても、取り過ぎはよろしくないということもありだ。

それでは、私が望ましい結果と思うのはどういうことか。
結論から言うと以下のようなことだと思う。

①小池与党が「都民ファースト」と公明党で過半数を採ることが好ましい。

②自民党と公明党の合計も過半数であることが好ましい。

③ほかの党もそれなりに発言の機会を与えられたほうが良い。

①についてだが、私は都知事選挙で小池氏を支持したし、いまも、それに変わりはない。さらにいえば、東京五輪の10日ほど前に予想される都知事選挙ではよほどのスキャンダルに見舞われていない限り小池再選は容易であって、それまでの三年間、与党が過半数を持っていた方が良い。また、共産党、民進党、生活者ネットなどを当てにしながらの都政運営は良いことがないだろう。小池氏が暴走しないような歯止めは公明党に期待したいし、滅多にないと思うが、公明党が見捨てて、自民党と組んで小池氏をレイムダックにするようなら、それは小池知事の不徳のいたすところだ。都民ファーストは、現在のところ、小池商店だから、議会政党としてのチェック機能は期待できない。

②小池都政への真価を問う審判が下されるべきなのは、2021年の都議会選挙だと思う。そのときに、自民党がほかの党と協力して過半数をとって小池氏をレイムダックに追い込めるかが焦点になるべきだ。そのときに、それまでの議会で自民党がきっちり野党ないし是々非々の立場でチェック機能を果たしているのが望ましい。

③民進党が無議席も含めて惨敗するのか、ある程度、議席を確保するのかどちらが民進党の将来のために良いのか、私も分からなくなっている。蓮舫はどっちにしても先が長くないだろうから、その点はどうでもよい。蓮舫が笑うような結果であっては困るが、その心配はないだろうからどうでも良い。

共産党は反対のための反対である限り極少の存在であって欲しいと思う。ほとんどオール与党の議会では存在価値があるが。ただし、イタリアでのように、共産党も過去を適切に反省して西欧的な左派政党として再出発するなら、これまでの歴史にも活かせる要素は多いと思うし、その意味では共産党に全面的に否定という気ではない。維新も一議席は確保して欲しい。

生活ネットは、小池氏のこれまでの主張からすれば、不倶戴天だと思うが互いにどういうつもりなんだろう。少なくとも小池知事も当てにしてないと思うが。

私が望ましいと思う結果は、多くの人に賛同してもらえるのでないかと思う。少なくとも現実にあり得ない可能性を追い求めても仕方ないから、こんなところでないか。

それぞれの有権者が誰に投票するかは、選挙区事情と投票日に近い世論調査とそれに基づく議席予想によるので、いま、決めても仕方なかろう。

瞬間風速からいえば、小池知事の自民党離党と加計騒動の影響で自民党にもう少し頑張ってもらわないといけないが、加計の馬鹿らしい騒動を安倍内閣が適正に処理すれば、投票日にいまとは違う風景になっているかもしれない。

また、どうせ、2020年の知事選挙で小池知事引きずり下ろしなんぞ難しいのだから、少し、自民党もネガティブに言い過ぎで、それでは、小池知事が政権に対してやや失礼なのを批判できない気もする。両方とも、五輪成功のために、もう少し紳士的に願いたいところだ。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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