安倍政権は、崩壊のカウントダウンが始まったように思えます。
正面から人と議論をするのがニガテな総理が、周囲を鉄壁のYESマン(菅、萩生田、山本幸三その他)とマリオネット(稲田、金田その他)で固めただけの政権は、あまりに居心地がよくて好き勝手にふるまい過ぎたのでしょう。やっていること、言っていることが不健康すぎます。小学生が見ても理屈が通らないと思うでしょうね。それだけ露骨で、誰が見ても分かりやすい疑惑だということです。
24日からの集中審議には安倍総理も出席するそうですが、口にすることはこれまでと何ら変わらないと思います。なぜかというと、もはや今の時点では何を口にしても不利であり、遅すぎるからです。例えば次の3つの想定発言のパターンから考えても明らかでしょう。
・「私は総理としてやってはいけないことをやっちゃった」と告白する→正直に事実を話すわけですからオウンゴールです。
・「私はヘンなことはやっていない」とこれまで通りのことを主張する→すでにたくさんの状況証拠みたいなものが出ているわけですから、これらを一つ一つ丁寧に潰す反論をしない限り、少しも説得力を持ちません。汚名返上どころか汚名×2乗ぐらいの印象として国民の目に映るでしょう。
・新しい言い訳を編み出す→これやったらダメですね。支離滅裂なことになって、集中審議会が失笑もしくは爆笑のうずに包まれるでしょう。
危機管理の手法の一つに「ビジネスインパクト分析」というのがあります。事業が危機に直面して組織が混乱・パニックに陥ってしまった。この状態をいつまで放置していたら、どんな悪影響が出るのか、あるいは回復不能な事態に陥るのか、逆にいつまでに終息させれば組織としてセーフなのかを時系列で推理する分析方法です。安倍政権も、前もってこれをやっておくべきでした。もはや後戻りできないところまで来てしまったように思います。
首相はもう出席されなくてよいから、別の機会に証人喚問として、例の御三家(安倍昭恵氏と加計孝太郎氏と山口敬之氏)に出ていただいて、このへんでスッキリさせてほしいものです。
昆 正和(こんまさかず) BCP/BCM策定支援アドバイザー
東京都立大学(現首都大学東京)経済学部卒。9・11テロでBCPという危機管理手法が機能した事例に興味を持ち、以来BCPや事業継続マネジメントに関する調査・研究、策定指導・講演を行っている。