なぜ公明はリベラルとは言わないのか?

2017年10月20日 08:30

公明党が、やや伸び悩みといわれ、比例で固い支持層を超えて浸透していないのは、立憲民主党に「中道」の有権者を奪われていたと分析し巻き返しに躍起だという。

山口那津男代表は「枝野さんが代表で、菅直人さんが顧問を務めるのが立憲民主党だ。東日本大震災で大失敗に終わった人たちではないか」と立憲批判を展開している。

毎日新聞によると、公明党幹部は「与党として安全保障法制やテロ等準備罪(共謀罪)法の成立に尽くしたことで、政治に中道を期待する層が立憲に流れている」とし、山口氏も「自公のエンジンがそろっているから真っすぐ進んでいける」と中道をアピールしているという。

ところで、公明党はどうしてリベラルとは呼ばれないかというと、ヨーロッパの政治用語での慣習による。

ヨーロッパでは、保守と左派の中間に中道派があるが、それは、いくつかの系統に分かれる。

ひとつは、イギリスの自由党(現自由民主党)に代表されるリベラル派で、市場経済重視で非宗教ないし反宗教的だ。

それに対して、キリスト教的な人でも保守派と言うよりは、社会的な分配や福祉の重視を主張するキリスト教左派的な人たちがいた。それが、キリスト教民主主義だ。かつてのイタリアのキリスト教民主党が典型だし、ドイツのCDUも同系統だ。

公明党は、これに近く、いわば仏教民主主義である。だから、これをリベラルとはいわないのが習慣なのである。ただ、これは、宗教に対する態度の違いが主たる要因なので、リベラルとどっちが左でどっちが右ということではない。

※写真は公明党本部(Wikipedia:編集部)

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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