韓国人はなぜ成功者であることを誇りにしない

2018年02月17日 20:00

月刊誌『新潮45』三月号に『「願望」史の国 日本が主張すべき10の史実』という記事を書いた。

「非常識国家」韓国という巻頭特集が組まれており、私の記事以外には、

①歪んだ教育が生む「選民意識」の国民たち/室谷克実

②自滅に向かう「親北トンデモ外交」/李相哲

③中韓露の「反日統一共同戦線」構想/北野幸伯

というラインナップだ。

私の記事は、まず、現代の韓国・朝鮮が、かつては、「隠者の国」などといわれて華々しい栄光と無縁だったコリアン民族の本当に地味な歴史のなかで、突然変異的な輝きを放っていることを肯定的に紹介している。

朝鮮戦争でひどいことになったにもかかわらず、韓国は経済的に発展し世界で11位の経済大国となり、ソウルと平昌と二度の五輪も開催している。

北朝鮮はいまは経済的にはひどいことになっているが、かつては非同盟諸国の指導的な国の一つだったし、いまは、実質的に核保有国となりアメリカを手こずらせていることに影ながら喝采を送る国も実は多い。

意味は違うが、世界史上でも類例ない、短期間で成し遂げられた成功であるから、それをおおいに誇ればいいのである。

しかし、コリアンたちは、たたき上げの成功者であることを誇るより、歴史を一生懸命に粉飾しても古代から立派な文化と軍事的な栄光に包まれた国で会ったことを自慢したがる。韓流ドラマをみても、古写真に見る世界との対比にあきれる。

それは個人ベースでもそうで、在日朝鮮人の人たちと話しているとやたら没落両班の子孫と称する人が多い。

もっとも、日本も文明開化の時代には謙虚で、明治4年(1871年)に岩倉使節団(大久保利通・木戸孝允・伊藤博文らが参加)が欧米各国をまわったときの記録などを見ると、封建的な封建制度のもとでの遅れた国を自分たちがいかに急速に変えつつあるかをもっぱら自慢しているのに、大正や昭和になると皇紀2600年なんぞを強調したがりだした。

中国もこのところ「中華国家5千年の歴史」とかすぐにいいたがる。たしか前は4千年だったはずと思うが、5千年となると存在が確認されていない夏王朝すら成立していない時代のことだ。

そういう意味では、日本人も中国人もコリアンを笑えないところでもあるのだが、韓国人の歴史捏造ぶりは際立っている。

「漢江の奇跡」をなしとげ、現在の発展の基礎を創った朴正煕など軍事政権の時代の指導者は、もっと正直だった。 朴正煕大統領は、自身が貧農の子であることを誇っていたし、成り上がりにあたっての日本統治の成果も正当に評価していた。

「我が半万年の歴史は、退嬰と粗雑と沈滞の連鎖史」「民族の中興を期するなら、この歴史を改新しなければならない。このあらゆる悪の倉庫のようなわが歴史は、むしろ燃やして然るべき」などと韓国・朝鮮の歴史、とくに李氏朝鮮のそれを酷評していたのである。

日本も謙虚さを失い神国だとか言い出すとろくな結果は出なかった。ぜひ、コリアンにも中国人にも日本の経験を他山の石として欲しいものだ。

新潮の記事では、そのあと、韓国の歴史、とくに、日本などと比べても常に経済発展や国家形成は遅れてきたことなどを説明してあり、どうせ韓国が客観的に歴史を認識してくれることなど期待薄だが、彼らの歴史捏造に媚びて、日本人自身が韓国に遠慮した捏造歴史認識をもったり、主張しなかったりしては国益を守れないのは、慰安婦問題を見ても分かることを説いている。

そして、最後に『韓国と日本がわかる 最強の韓国史』(扶桑社新書)でも書いた日本人が主張すべきポイントと思うところを10点にまとめて紹介しておいた。

項目だけ上げると、

①古代の半島南部よりは日本列島のほうが先進地域だった

②天皇家は半島から来てない

③韓国の前身である新羅は日本領任那と友好国百済を侵略した国だ

④日本に大陸文明をもたらしたのは朝鮮人でなく漢族である

⑤元寇は元・高麗寇と呼ばれるべきだ

⑥慶長の役は秀吉の死で中止しなければ戦果を得ていただろう

⑦朝鮮通信使を日本側は一種の朝貢使節として扱っていた

⑧半島は大国の争いの犠牲になったといいうよりは大国のいがみ合いを引き起こした

⑨日本は韓国から言語を奪ったのでなく与えた

⑩南北分断に日本に責任はないである。

いずれも韓国人にとっては嫌かもしれないが、だからといって、日本人が歴史的主張を引っ込めたり、足して二で割る理由にはならない。 相互の立場を主張し、長く辛抱強い対話を繰り返してその先に立場の違いも認めた共通認識が生まれてくるものなのだということを書いている。

詳しくは、記事をご覧いただければ幸いである。

韓国と日本がわかる最強の韓国史 (扶桑社新書)
八幡 和郎
扶桑社
2017-12-24
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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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