山口騒動後の「鉄腕DASH」は被害者感情を無視している --- 奥村 シンゴ

2018年05月15日 06:00

福島へお詫び行脚した城島さん(日本テレビ「鉄腕DASH」より:編集部)

「スタッフの愛、バラエティの演出泣いてしまう」、「スタッフやメンバーが山口を待っている編集ってすごい」、「被害者や家族もみてる?みて責任感じればいい」、「番組冒頭、1人減らさず5人残してるのが感動する」などと今日の放送にSNS上は絶賛の嵐であることに衝撃をうけた。

なぜなら、今日の放送は先日女子高生への強制わいせつ容疑で書類送検され、起訴猶予されたものの本人の意向でTOKIOを脱退した山口達也元メンバーの件をだしに視聴率かせぎに走ろうとする思惑がみえたシーンがあった。

TOKIOのリーダー城島茂と国分太一とスタッフが会議室で今後の福島の米作りについて話し合う様子が流れたシーン。番組内でわざわざ「番組を見ている皆様へ実際の様子をそのまま伝えるためあえてカメラを回した映像をお伝えします」とテロップが流れた。

そして、国分は「今、僕らが動くのは少し違う気がして、僕たち主導で動けなくないですか?」、城島は「オンエアしてなんぼの世界だけどDASHとかテレビとか福島の米作りは超えたものがあり、繋げるっていう部分では苗に罪はないと思う」とプロデューサーに意見を伝えた。

プロデューサーは「ロケを進めて行くかどうかいろいろな意見があって、農家さんと連絡もとれていないし、気を遣ってるという部分もあると思うので」と言い城島と国分が複雑な表情を浮かべる。そして、城島は福島に行き、謝罪し励ましをうける。

福島の米作りは東日本大震災の頃から継続されてきた企画で山口元メンバーの件で今後を慎重に検討するのは当然なのかもしれない。

ただ、あえて会議の様子をオンエアし、山口元メンバーの事を想起させるような内容にする必要は被害者感情を完全に無視した放送と言われても仕方ない。今、テレビ局、プロダクション、番組スタッフが一番配慮すべきは、被害者やその家族の心情に寄り添った放送内容ではないだろうか。

山口達也、被害女性の両親がコメント「親として決して許せるものではありません」 : スポーツ報知

被害者の母親からは「娘をそっとしといて」と悲痛のコメントが寄せられている。
被害者に寄り添った放送内容にするのであれば、山口元メンバーの件は一切触れず、今まで通りの放送を続けることが今一番求められていると思う。

今回の放送内容を見るかぎりでは、被害者感情を完全に無視したと言われても致し方ない。

グリル厄介のあらゆる外来種の捕獲、DASH海岸ではヨシギリザメの歯を使って漁具を使い魚の捕獲に成功し、この試みが面白いと横浜市歴史博物館に漁具が展示されたり、DASH海岸ではTOKIOの城島茂と山口達也が、30年に7件発見されたのみの「幻のカニ」を生け捕りする一幕もあるなど、多大な影響を与え子供から大人まで幅広く人気があり愛されている番組だからこそテレビを愛する者としてあえて苦言を呈した。

次回から山口元メンバーの件には一切触れたり匂わせたりせず、今まで通りの放送内容に戻ることを期待してやまない。

奥村 シンゴ フリーライター
大学卒業後、大手上場一部企業で営業や顧客対応などの業務を経験し、32歳から家族の介護で離職。在宅介護と並行してフリーライターとして活動し、テレビ、介護、メディアのテーマを中心に各種ネットメディアに寄稿。テレビ・ネット番組や企業のリサーチ、マーケティングなども担当している。

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