ふるさと納税以外の「寄付文化」が根付かない日本

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

昨日は赤羽公園にて第三回となる「北マルシェ」が開催されました。

誕生したばかりのイベントですが、様々な趣向を凝らして従来の「地域祭り」とは違った形の盛り上がりを見せています。

ラテンダンスを野外で踊る謎の議員。

私が社会的養護・児童養護の分野に取り組むきっかけとなった、赤羽にある児童養護施設「星美ホーム」を支援する慈善団体「シャイニングキッズファミリー」さんが、ボディジュエリーを行うチャリティーブースを出していました。

I LOVE北区や、I LOVE赤羽というペイントも…!

収益はすべて、星美ホームおよびそこに通う児童たちのために寄付されます。

北マルシェは明日2日も夕方16時まで開催しています。ぜひ足をお運びになり、皆さまもボディージュエリーで北区愛・赤羽愛を刻んできてください^^

さて、その場でシャイニングキッズファミリーの方と、支援・寄付の集め方について話していたのですが…。

よく言われているように、日本にはなかなか寄付・チャリティー文化が根付きません。

街なかを歩いていると募金やチャリティーイベントが目につくような気がしますけど、「世界寄付指数」の世界ランキングでは111位 / 2017年。一人あたりの年間寄付額はアメリカの100分の1以下となっています…。

その一方で、「返礼品」がもらえる寄付である「ふるさと納税」は、都内であればもはや住んでいる自治体サービスに負の影響を及ぼすほどの金額になっており、なんとも言えない複雑な気持ちになります。

ふるさと納税問題についてはラジオ配信プログラム「Voicy」でも取り上げたので、ぜひお聞きいただきたいのですが、

夫婦議員のSay!Easyトーク – 音喜多駿
第7回:ふるさと納税で、東京都内が大ピンチ!!他

都内ワースト1の流出額の世田谷区で40億円以上、その他にも港区・大田区・江東区など約20億円近い金額が他の地方自治体に「寄付」されています。

もちろん、自分の生まれ育った故郷に寄付したり、被災自治体を支援する目的でやっている方もいると思います。

しかしながら、逆にふるさと納税を受け取っている側の上位ランキングを見ると、個性豊かで魅力的な「返礼品」が並んでいることも確かです。

こうした実情を見る度に、もっとこの「寄付」の目的が返礼品ではなく、児童養護などの分野に向かないものか…と切に思います。

実際に文京区では「こども宅食」という福祉政策にふるさと納税の財源を充てるなど、先行事例はすでにあります。

地方自治体も返礼品競争になるのではなく、こうした社会的意義のある政策で寄付を募ってもらいたいのは勿論のこと、寄付する側の皆さまもぜひ一度立ち止まって、

「本当に返礼品目当てで寄付して良いのか?」
「自分の住んでる自治体の行政サービスが低下するのでは」
「もっと直接的に、社会課題に寄付する方法もあるのではないか」

ということを考えてみてもらいたいなと思います。

今日ご紹介した星美ホーム支援団体「シャイニングキッズファミリー」も、皆さまからの寄付を募っています。

クレジットカードなどで簡単に寄付できるようですので、こちらもぜひ確認してみてくださいませ。

Seibi Shining Kids Family 児童養護施設星美ホームの子ども達の応援団

寄付ページはこちら

それでは、また明日。


編集部より:この記事は東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出、かがやけ Tokyo)のブログ2018年9月1日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。