石破氏のスキャンダルをでっち上げた朝日、AERA.dotの品性下劣

清谷 信一


まあ、石破さんと政策秘書がデキているというゲスな話です。
記事のこの部分だけYさんと仮名になっています。

ですがこれ吉村麻央氏のことです。

これを載せているのが朝日新聞のウェブサイト、AERA.dotです。
編集長は週刊朝日の副編集長を兼ねている森下香枝氏です。

先日、朝日と某通信社の記者とお話する機会があったのですが、週刊朝日がこのネタを追っていたが、確証がなかったので、記事化するのを諦めた、と聞いておりましたがその胡乱な話を記事にしちゃったんだ。

記事を読めばわかるように噂話程度のお話で、確証が全くありません。だから吉村氏をYさんと仮名にしているわけですが、政策秘書が吉村さん一人で特定は可能です。仮名と言っても内閣総理大臣のAさんというようなもので、仮名の意味をなしていません。

しかも同様な話は以前週刊新潮にも載っていましたが、これまた根拠が極めて乏しい話でした。
このときに吉村さんとお会いした時「私だって選ぶ権利がありますからね!」とお冠でした。
吉村さんは美人で今でも美魔女(笑)です。政策秘書としていろいろな意味で型破りな方です。

美人秘書だから政治家とデキているんだろう、というのはAVやらフランス書院の官能小説レベルのゲスな話です。
こういうゲスな目で見るのがいるから女性の社会進出が阻害されているんじゃないですかね?
美人=枕営業するみたいなことを書くのであればネトウヨの漫画家の「おばさん」と同じレベルのメンタリティです。

それを叩くのがお仕事なのが、朝日新聞やAERAのスタンスだと思っていましたが、違ったんですかね。
しかも指揮をしたのが女性の編集長です。女の敵は女ということでしょうか。
ご自分だって今の地位を得るのに枕営業つかったとか書かれたら嫌でしょうに。

こういう胡乱な記事を書いて石破氏の足を引っ張ってなにかメリットがあるんでしょうか。「報道」する意義があるんでしょうか。M編集長が総理官邸から官房機密費で領収書のいらないカネをもらって魂売ったのでは?とか書かれても文句言えないでしょう。

ぼくは以前から週刊朝日などでコメントなどをしてきましたが、実は森下氏からAERA.dotから書いてくれと頼まれました。それでいささか不愉快な思いをしました。

それで週刊朝日で銃剣道の話を署名原稿で書きました。ぼくは週刊誌の書き方が嫌いなので、嫌だったんですが、ギャラがいいからと頼まれました。別にぼくは物書きだけで食っているわけではないので、面倒くさいほうがいやだったのですが、成り行き上引き受けました。

まあ第三者のコメントを「」で入れろとか、薙刀や銃剣道の団体にも電話取材をしてそれなりに、週刊誌のスタイルに合わせて書いたのですが、入稿してかなり経ってから印刷にまわすギリギリのタイミングで週刊朝日の編集長から「識者のコメントを追加しろと言われた」から誰か識者のコメントを半日でとってくれと。

えっ、ぼくはこの分野の「識者」じゃなかったの?じゃなんでぼくに記事を頼んだの。だったらいつも通りインタビューで済ましてくれたらぼくもらくだったんだけど。流石にこれをこれは断りました。

週刊誌がテンプレで識者や関係者のコメントを「」で載せるのは、週刊誌は一般的にデータマンが取材して、アンカーマンがまとめるというスタイルだからです。黒子であるデータマンが書いた記事に「権威」や「信憑性」を与えるためですが、編集部に見識がなく、責任を逃れるためでもあります。

こういう旧態然とした記事のスタイルをとっているから週刊誌の発行部数が激減しているじゃなかとぼくは思いますかどね。
またそのスタイルを署名原稿に強要するのも筋違いだと思いますよ。ぼくらは代紋背負って商売しているわけですから。

更に申せば森下氏にAERA.dot用に渡した原稿は1年以上塩漬けで、未だになんの連絡もありません。
別に勝手に書いたものだからいいですが、その間、他の媒体にこの記事はもっていけなかったわけです。

ぼくがネットで書いている原稿は読んでいるわけでしょうし、それがお気に入りらないならば、変更を求めるなり、これは媒体と合わないからと断るなりすればよろしいかと思いますが。

それでも週刊朝日の記者とかは個人的な付き合いもあるので、インタビューに応じたりしていますが、こういう記事が掲載されるならば週刊朝日や朝日新聞に対するコメント依頼も断ることになるかもしれません。


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2018年9月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。