韓国による旭日旗敵視までの経緯と黙らせる作戦

2018年10月06日 21:00

韓国・朝鮮の人たちの歴史論争できわめて特異なのは、過去の言い分を忘れないだけでなく、いくらでも新しく諍いのたねを創り出してくることだ。

たとえば、渤海は高句麗の遺民と南部カツマツ族が建国した国で、満州北部に7世紀(699年)に建国された国である。

半島では高麗の時代の「三国史記」によって、新羅・高句麗・百済の三国が統一されて統一国家が生まれ、それが高麗、李氏朝鮮に引き継がれたとされてきた。もっとも、これも独りよがりな話で、高句麗と百済を滅ぼしたのは唐で、その領土も併合した。ところが、新羅は唐が吐蕃と争っている隙に百済全域と高句麗の南部を横取りし、さらに、唐と渤海が対立したときに唐に助勢する条件で事後承認されたのである。

したがって、高句麗の継承国家が中国なのか朝鮮なのか議論があるが、公平にみれば、中国に分がある。まして、高句麗の遺民といっても、新羅に併合されなかった満州北部の住民が、満州人の先祖であるカツマツ族とが建国した渤海と朝鮮史と関係ないし、高麗も李氏朝鮮もそんなことを主張したことはなかった。

ところが、北朝鮮の朴時亭が「渤海史研究のために」(1962年)という論文で、三国鼎立、南北両立、高麗による統合という歴史観が唱えられ、北朝鮮の公的見解となると、韓国でも、1970年代から新羅と渤海が並立した時代を「南北国時代」と規定して、国定教科書に記述するようになった。つまり滅亡後して千年以上たってから渤海は朝鮮民族の国にされてしまったという恥ずかしげもなにもない歴史観が通用する。

さらには、孔子も韓国人で漢字も茶道も武士道も日本の天皇家も半島発祥というおなじみの韓国起源説も唱えられる。

それでは、旭日旗が戦犯旗だとかいう珍説がどこからきたかだが、朝鮮日報が「なぜ今になって韓国は旭日旗に怒っているのか~戦争の象徴か、自衛隊の象徴か」というなかなか客観的な記事を書いているので、詳しくは、リンクをご覧いただきたいが、概要だけ紹介しよう。

海自サイト:編集部

戦犯旗という言葉は、そもそも、韓国の標準国語大辞典にもない。ここ10年の間に韓国国内で作り出された新造語とみられる。法的・学術的に通用する概念でもない。戦犯旗という単語がメディアに登場し始めたのは2012年ごろだ。

旭日旗の原型は、江戸時代から使われている朝日の模様で、出産・豊作・豊漁などを祈願するものだ。朝日の模様は、軍隊だけでなく民間でも広く使われている。日本の代表的な革新系メディア、朝日新聞社のロゴもこの模様を応用したものだ。

日本では、帝国主義の称揚とは全く関係ない流れでひんぱんに使われている。だが周辺国では、旭日旗だけでなく、それを借用したイメージまで全て戦犯旗や帝国主義と関連付けて認識している(このあたりは飛躍している)。

戦後、自衛隊が創設された際、旭日旗も一緒に復活した。在日米陸軍航空大隊など一部の在日米軍部隊は、旭日旗のイメージを借用した部隊マークを使ってもいる。軍艦の軍旗掲揚は国際法に基づく義務的な措置だ。国連海洋法条約は、軍艦が航行する間、国籍を識別できる旗を掲揚することを義務として定めている。韓国海軍もまた、それに従って海軍旗を掲揚する。

ドイツとは異なり日本は、政府レベルで南京大虐殺など戦中の各種犯罪について公式に認めたり謝罪したりしたことがほとんどない。その上、2000年代以降、日本の右傾化がはっきりする流れに合わせ、韓国では旭日旗に対する反感が徐々に増幅されているのが実情だ。少女時代やBIGBANGなど韓国のアイドル歌手が、旭日旗を連想させるイメージの入った服を着たりソーシャルメディアにアップしたりして世論の集中砲火を浴び、公に謝罪するという事件がしばしば起きているのが代表例だ。

つまり、小泉内閣以来、日本が右傾化しており、その反発のなかで、それ自体はとくに悪いものでもないのだが、標的にされるようになった、と言いたいようだ。

韓国に対するスマートな報復手段

いずれにせよ、ここで妥協したら、また、別の犠牲者が出るだけだ。

私はかつては、日本から歴史についての言い分を強く主張しなくても、彼らが成熟すれば徐々に公正な見方をするようになるだろうと願っていた。

しかし、現実には、ますますエスカレートし、旭日旗に見られるように新たな諍いの胤を見つけ出してきている。それでもなお、いつかはと期待することは正しくなく、溝が深まるだけだと思う。

韓国の蛮行の数々に対しては、できるだけスマートな報復手段を考案し、それをちらつかせて、懲りさせるしかないだろう。もちろん、止まらねば実行してみせるしかない。

私はすでに、

①条約上はどうにでもできる在日三世以降の特別永住権の否定

②南北統一費用の分担拒否や北に対する経済協力の否定

③韓国に残した民間財産の返還や賠償(個人の請求権は消えないと向こうが言い出しているのでこちらもいえばよい)などをちらつかせる

を提案したことがあるが、さらに

④大学入試での韓国語の外国語としての地位否定(ヨーロッパでも西欧語と非西欧語は区別することもあるから韓国語を外国語として認めているのがそもそもおかしい)

⑤それ以外にも文化面における相互主義の徹底などもあるのではないか(日本文化の流入禁止措置が執られている場合は逆も規制)。

ガンジーの無抵抗主義でいきたいといっていた人がいるが、ガンジーは無抵抗主義がイギリスの世論にアピールする確かな見通しと演出力をもって実践していたのであって、なかなかしたたかな人物だった。

しかし、韓国人が日本人の無抵抗主義をみて恥じ入って真っ当になるのなんて期待できるのだろうか。

一般に半島の人は強い力で押さえつけられるとおとなしくなると中国人などがいっているが、残念ながら、日本もこれまでの教訓からそういう方針のほうがよいのではないか。

あるいは、半島の我がままを許さないためには、日本と中国が手を組むのがいいかもしれない。考えれば、日中間の諍いのたねは、古代からずっと半島の問題だったのである。

別に半島を責め立てるのではない。日本と中国が互いに半島を利用しないように心がければ十分だ。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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