相手の長電話を効率よく終了させる「ところで」の活用法

2018年10月16日 06:00

相手に話を伝えたからといって、ビジネスの現場では相手が動いてくれなければ意味がない。交渉のシーンでは、「お願いしたいこと」を伝えるだけでは成果とはいえない。相手が動くことで初めて成果といえる。伝わらなければ、ノーヴァリューである。

今回は、『期待以上に人を動かす伝え方』(かんき出版)を紹介したい。著者の沖本るり子さんは、「5分会議」を活用した、人財育成や、組織活性化の講師・コンサルタントとして活動中。TBS報道番組Nスタで“プレゼンの達人”と紹介されたことがある。

長話を打ち切りたいときには

仕事中に電話が鳴った。忙しいのに相手は切ってくれない。上司や同僚からも冷たい視線が。沖本さんは、いつも話が長引く相手であれば、先に制限時間を宣言しておくことが効果的だと解説する。最初に制限時間をすると、相手も一番言いたいことを初めに話すようになる。さらに、途中で話を切りやすくもなる。

<NGのケース>
相手「ちょっといいかな?」
貴方「はい、ちょっとだけなら・・・」
相手「○○でね、△△…だから、□□もあって~(気がついたら20分経過)」
※基準があいまいなので話が切りづらい。

<OKのケース>
相手「ちょっといいかな?」
貴方「5分なら大丈夫です。30分以内に請求書を送らないといけないので」
相手「○○でね、△△…だから、□□もあって~(きっちり5分経過)」
貴方「そろそろ、請求書を送らないといけないので申し訳ございません」
※制限時間を過ぎたら、途中で話を切っても大丈夫。

「相手がどんどん話をして、なかなか止まらなくなることがあります。時間の許す限り、気持ち良く話をしてもらいたいところですが、これ以上は時間をとれない……というときは、『ところで』を使いましょう。」(沖本さん)

<NGのケース>
「お話はまだ聞きたいのですが、時間がないのでまた次回で」
「すごく楽しいお話ですが、これから外出するので。ごめんなさいね」

<OKのケース>
「(相手の話を受けて)。ところで、今日の夕方5時までに、企画書を提出することになっていました。話の途中で大変申し訳ないのですが、失礼させていただきます」
※相手が間をとったら、相手にうなずきながら、「ところで」で切り上げる。

「ところで」は接続助詞に分類される。話を切って、話題をかえるとき用いられる。「ところで、あの件はどうなりましたか」「ところで、これからどうしますか」など。関連のない話題をつなげる働きがある。前の話題の逆接の意に用いられることが多い。

相手を動かすのがビジネスの要点

本書は「伝える」「伝わる」からさらに踏み込み、「伝わった結果、相手が期待以上に動いてくれる」ことをゴールにしている。「値引き交渉をおこない、3%の値引きを期待したが、5%の値引きに成功した」。「部下にアドバイスをしたところ、10日で予定した仕事が3日で終了した」など。相手を成果に導くことはビジネスの要点といえよう。

また、シュミレーションの設定が豊富である。会議を開いて「何か意見はないですか?」と尋ねても、積極的な意見が出されることは稀である。管理職の役割のひとつに、「課題解決」がある。課題を追求するのではなく、将来の課題を設定し解決策を導き出す行動特性になる。これも、自分ごととしてとらえなければ、成果にはつながらない。

非効率な仕事でも事実が積み重なると、「仕事をした気分になる」から不思議なものである。あなたの所属している部署はいかがだろうか。また、あなたの仕事ぶりは?

尾藤克之
コラムニスト

即効!成果が上がる 文章の技術』(明日香出版社)
※10/15(月)に11冊目となる書籍を上梓しました。

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尾藤 克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員

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