お手すきの際の“お手すき”、これは適切な表現なの?

2018年11月14日 06:00

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相手に話を伝えたからといって、ビジネスの現場では相手が動いてくれなければ意味がない。交渉のシーンでは、「お願いしたいこと」を伝えるだけでは成果とはいえない。相手が動くことで初めて成果といえる。伝わらなければ、価値はない。

今回は、『期待以上に人を動かす伝え方』(かんき出版)を紹介したい。著者は、沖本るり子さん。「5分会議」を活用した、人財育成や、組織活性化の講師・コンサルタントとして活動中である。

期限を入れないとリスクが増える

「お手すきのときに・・・」は便利な言葉。「手の空いたとき」という意味がある。ところが、ビジネスマンには、常に何かしら手をつけなければならない仕事がある。締切に追われる場合もある。そんな時にはなかなか「手は空かない」。

「手が空いたときでも、『お手すき』だったら後回しにします。依頼された順が、A→B→Cだった場合、あなたはどの順で手をつけるでしょうか?
A.「お手すきのときに」と言われた資料作成
B.「今週の木曜日朝10時までに提出してほしい」と言われた資料作成
C.「再来週の火曜日午後中に提出してほしい」と言われた資料作成

おそらくほとんどの人が、『B→C→A』の順と答えるでしょう。」(沖本さん)

「さらに、Cを提出し終えた時点で『夕方4時半までに見積書の作成を頼む』などと言わえたら『お手すきのときに』と言われた資料は,さらに放置されます。私たちは、緊急性の高いもの、締切のあるものから手をつけていきます。ということは、いつまでたってもその『お手すき』程度で依頼された仕事には手をつけることがないのです。」(同)

相手に動いてもらうためには、依頼時に必ず『いつまでに』という期限も併せて伝えなくてはいけない。優先順位が伝わらなければマネジメントはできない。

人は学んでもすぐに忘れる

研修や講演で学んだときには「わかった」「できる」と感じる人が多い。ところが、会場から一歩外に出て一晩寝ると、すっかり忘れてしまう。人はそれだけ忘れやすい。

本書では、「伝わった結果、相手が期待以上に動いてくれる」ことをゴールにしている。相手を成果に導くことはビジネスの要点である。そのため、将来の課題を設定し解決策を導き出す行動特性になる。自分ごととしてとらえなければ、成果にはつながらない。

非効率な仕事でも事実が積み重なると、「仕事をした気分になる」から不思議なものである。あなたの所属している部署はいかがだろうか。また、あなたの仕事ぶりは?

即効!成果が上がる 文章の技術』(明日香出版社)
※拙著ですが出版後2週間で3刷となりました。心より御礼申し上げます。

尾藤克之
コラムニスト

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尾藤 克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員

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