照射問題:中韓に戦前日本の過ちを教えて上げよう

2018年12月30日 11:30

韓国海軍の駆逐艦による自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題は、それほど危険でもないし、安倍政権はおおげさに騒ぐべきでないという人もいる。その問題について少し考えてみたい。

防衛省YouTubeより:編集部

この照射の真相は、おそらくなら、自衛隊機が接近してきたので、それが威嚇的で不適切なものであるかどうかも客観的に検討せずに、感情の赴くままに反日無罪的な感覚で行ったものだろう。

自衛隊機は、極端な接近などしないように指示されているから、それを守っているのだが、偽リベラル論者は、韓国側が気に食わないと思うことをしたということを問題にしている向きもある。しかし、日本近海で向こうが主観的にいやがることをするなというのは無茶だ。

それより多くの人は、韓国側の不適切な行動があったことは、事実上認めて(多くは暗黙のうちに認めているようだが、言葉としては書きたがらないが)、自衛隊機の行動も肯定するが、ことを荒立てる必要はないといいたいようだ。

そのなかでも、「問題をあいまいなままにとどめておくのが政治家の知恵であるはず」「100%俺が正しいの言わなければ気が済まないというのは、稚拙な態度」という言葉を山口二郎先生から聞くとは思わなかった。ブーメランという言葉は偽リベラルの辞書にないらしいが、山口二郎先生がそんな成熟したお考えを政治についてお持ちになるにいたったとしたら「慶事」であるからしっかり憶えて、来年は使わせてもらおう。

私は、今度のことが重大な危険だったとまでは思わないし、なかばいたずらのようなものだったと思うが、そういうことが許されるとなると、戦前の関東軍のように、「このくらいなら、バレても許される」という積み重ねでエスカレートが心配だ。

そして、その延長で「誤って撃墜してしまった」とかいう事態に発展することが心配だ。そうなったら、日本側も応戦し、場合によっては撃沈するしかない。

その意味で、韓国側が陳謝し、関係者を処罰しないまま、うやむやにすることは将来に悔いを残すと思うから、政府の強硬な姿勢を支持したい。

韓国大統領府Facebookより:編集部

これまでなら、日本は穏便に大人の対応をして、国内世論対策を優先して裏で遺憾であることを伝えるくらいですんだかもしれないが、もう、日本はそういうことはしないということをはっきりしておいたほうが、結局は日韓関係のためにもいい。

韓国のために配慮してものをいわなければ、日本人はますます韓国が嫌いになるだろう。

ただ、願わくば、日本政府も、「これは、戦前の日本の反省でもある。内部統制を破る者への間違った曖昧さが日本を誤った道に誘い込んだから、同じ道を韓国や中国も歩まないように勧める」という態度をとればもっといい。

私は一帯一路についても、「それは、大東亜共栄圏を思い起こさせる。意図は良くても世界はそうは取らないから、中国が日本がいつか来た道に足を踏み込むのをお勧めしない」とでもいえば、世界は日本を支持するのである。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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