今度は日本のみかんが流出!韓国は無断栽培でも被害者ヅラ

黒坂 岳央

こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
※Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka

FNN PRIMEの記事によると、シャインマスカット、イチゴに続いて今度は日本品種のみかんが韓国に流出し、無断栽培されている事が明らかになりました。韓国のリゾート地として知られ、韓国国内の最大のみかんの産地でもあるチェジュ島で栽培されているみかんは、日本から流出したものなのです。

今回は流出し、無断栽培されているみかん問題を取り上げます。

流出したみかんは、日本の「みはやみかん」

同記事によると、流出したみかんは日本のみはやみかんとのことです。

無断栽培されていたのは、2014年に日本で品種登録された、新品種「みはや」。赤みがかった皮と、控えめな酸味と糖度の高さが特徴の「みはや」は、日本の農研機構が、開発に16年をかけた、まさに“努力の結晶。新品種のため、日本でもほとんど流通していない「みはや」が、済州島のミカン農家で、たわわな実をつけていた。

引用元:FNN PRIME

日本の農研機構が品種開発した「みはやみかん」(農研機構サイトより:編集部)

ですが、このみかんは現在、出したくても出せない「出荷停止状態」となっており、韓国内の農家が「嘆きの声」をあげているというのです。その理由は、次のようなものです。

「みはや」や「あすみ」は、その期限内にあたる2018年1月に、品種を開発した日本の農研機構が、韓国政府に対して、品種登録を申請していると公表された。

その審査が行われている間は、韓国の制度により、臨時保護権が発生し、2つの品種の販売が禁止される。

さらに、品種登録が認められれば、無断栽培者に損害賠償請求が可能なほか、この品種を栽培するには、開発した農研機構の許可が必要なうえ、ロイヤルティー(利用料)を支払う必要も出てくる。

という状況で無断栽培みかんは、当然のことながら販売禁止状態になっているわけです。

その状況に対し、韓国の農家は次のような声をあげています。

「わたしたちは、何も知らずに苗木も高い価格で買って植えたのに、苗木を販売した人も、『自分はもう知らない』みたいになってしまった」、「今後出荷するものについては、ロイヤルティーを支払う意向はある。日本にも、寛大な心を持ってもらい、いい方向にいったらいい」などと話した。

ということです。一見、農家は「自分たちは被害者だ」と言わんばかりの事を言っています。

イチゴのときと同じ手口に出られるリスク

経緯ははっきりしませんが、現時点で韓国に日本のみかんの品種が流出したことは間違いありません。幸い、待ったをかけたことで、今のところは出荷停止状態で、これからロイヤリティ請求に移るものと考えます。

しかし、これはイチゴを盗まれた時にも、まったく同じ状況だった事を忘れてはいけません。かつて、日本のイチゴを無断栽培していた時も同様の対応をしたのですが、その後韓国は日本のイチゴ同士をかけ合わせて、韓国のイチゴと主張してロイヤリティの支払いを免れています。これは韓国の国家手動で行われた、国をあげての盗みです。

「日本のイチゴ×日本のイチゴ=韓国のイチゴ」

と主張し、先日も日本に韓国イチゴを逆輸入騒動があって大きな騒ぎが起きました。

今この時点では相手国は日本のみかん品種を「韓国のもの」と主張していません。しかし、問題はこれからです。品種のかけあわせで逃げおおせたイチゴの雪辱と二度と同じことをさせないためにも、一日も早く対策と打ち、具体的なアクションに打って出る必要があります。

流出したものを取り戻すのはほぼ不可能

いったん、流出したフルーツを取り戻すことはほぼ不可能です。シャインマスカットもそのうち「自国品種だ」と主張しだすことは間違いないでしょう。

これまで、イチゴで散々苦い思いをしたわけですから、シャインマスカットとみかんで同じことをさせてはならないと考えます。一個人として付き合うと、インテリで冷静な韓国人はもちろんいるのですが、国家間のやり取りとなると韓国はまったく別の顔を見せます。

日本が苦心惨憺して生み出した知的財産を「なんとかタダで盗んでやろう」と考えるならず者国家になってしまうのです。連続窃盗を行う相手に、「人のものは盗んではいけません」という正面からの説法は無意味です。言葉が通じない相手には、法的措置と強い姿勢で対抗するしかありません。

黙って盗み取られ続け、また盗まれたものを取り戻せない連鎖を食い止めるためにも、日本は国をあげて強気の姿勢で対応する必要があると思います。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表