小池知事、落書きの次は国技館で波紋?土俵外を駆け巡る離党情報

2019年01月23日 06:00

すでに新聞やテレビで報じられているが、東京都の小池知事がおととい(1月21日)、日本相撲協会の八角理事長を両国国技館に訪問し、オリンピック・パラリンピック期間中の協力を求めた。

傍目にはよくある表敬訪問。小池知事へのメディアの注目度が落ちた現状だと、新聞によっては都内版の掲載にとどめるくらいのニュースバリューの話だが、年明け早々、都民ファーストの会から3人の新人都議が離党するなど、小池知事を取り巻く政局は今なお緊迫している。都政関係者によると、今回の訪問について土俵の外では色々と「憶測」を呼んだらしい。

国技館を訪れた小池知事の「誤算」

マスコミでは報道されていないが、八角理事長を訪れた際、小池知事には「誤算」があった。相撲協会側の出席者の一人に、小池都政を厳しく追及してきた自民党の川松真一朗都議が同席していたのだ。

前述の関係者によれば、小池知事サイドは川松氏が同席することを聞かされていなかったそうで、室内をビミョ〜な空気が覆っていたことは想像に難くない。知事周辺の職員は小池氏と川松氏の「板挟み」状態で苦しんだことだろう。

さらに、川松氏の予告なしの同席が伝わった都民ファ内部では「なぜ、川松だけがそこにいるのか?」と疑心暗鬼になっていたようだ。

落書き視察が話題に(小池氏ツイッターより)

都政関係者の間では当初、国技館訪問は、都知事選を見据えた小池知事のPR施策の一環という見立てがあった。先日、世界的なストリートアーティスト、バンクシーの作品とみられる落書きを視察したことが話題になったばかりだが、またも露出を増やす作戦に出たと見ているわけだ。

ただ、小池氏は相撲協会側とのホットラインはない。そこで、アナウンサー時代から相撲取材を行い、いまも相撲評論家の肩書きをもつ川松氏を「頼ったのではないか?」とみる向きも浮上したようなのだ。

しかし、角界にパイプがある川松氏といえども、小池氏が「政敵」を頼りにするのは考えづらい。会談のセッティングはオリンピック・パラリンピックの担当職員が調整するのが自然だ。そこでもう一つ浮上した憶測は「相撲協会側から川松氏の同席を望んだのではないか?」というものだった。

川松氏(HPより)

そういうわけで、事の真相を確かめに川松氏を直撃してみると、「定期的に場所中は相撲協会に顔を出している。たまたま、タイミングが小池知事訪問と重なった」と偶然を強調。冒頭の写真もついでに提供してもらった。

確かに川松氏と相撲協会側との関係はあるし、国技館の地元・墨田区選出でもあるから、同席してもおかしくはない。

しかし、取材協力いただいて恐縮ながら、川松氏が、先の都民ファ離党劇の裏舞台で調略ルートの一つとして“暗躍”していたことは、以前の記事で書いた通りだ。どことなく言外に含みを持たせているようにも思える。

そうした筆者の憶測に「穿ち過ぎ」という意見もあるだろう。それでも、きな臭さを感じてしまう理由がある。

都民ファ新たな離党者情報が浮上

実はいま都政関係者の間では、都ファの新人議員を中心に、前回の離党者数を上回る「離党予備軍」が具体的な名前とともに取りざたされている。筆者の取材ではその多くが多摩地区の選出だ。

それにしても、川松氏が相撲協会に同席しただけで、疑念が広がるいまの都政政局。党外からの複数の調略ルートと、離党の動きに歯止めをかけたい小池知事・都ファ執行部側との間で、待ったなしの取り組みが“ウラ土俵”で今日も繰り広げられている可能性はある。だから、今回の憶測噴出に「から騒ぎ」とも言い切れまい。

“永田町場所”のほうは昨日(1月22日)、国民民主と自由の合流の動きが表面化して脚光を浴びたが、“新宿場所”のほうにも目を離せない。

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新田 哲史
アゴラ編集長/株式会社ソーシャルラボ代表取締役社長/NPO法人ICPF 情報通信政策フォーラム理事

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