ダ・ヴィンチ曰く!汝、嫌な仕事は絶対にやってはいけない

2019年10月14日 06:00

モナ・リザ(wikipedia)

レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452年4月15日~1519年5月2日)は、イタリアのルネサンス期を代表する芸術家。音楽、建築、数学、幾何学、解剖学、生理学、動植物学、天文学、気象学、地質学、地理学、物理学、光学、力学、土木工学など様々な分野に顕著な業績と手稿を残した。

今回は、『超訳-ダ・ヴィンチ・ノート-神速で成長する言葉』(飛鳥新社)を紹介したい。

著者は、桜川Daヴィんち(ダ・ヴィンチ研究家)さん。没後500周年で脚光を浴びるダ・ヴィンチが教えてくれる、驚くほど現代に通じる珠玉の知恵とはなにか?

やりたくない仕事はお金を詰まれてもやらない

wikipedia

パリのルーヴル美術館に、「イザベラ・デステ」という公爵夫人のデッサンがある。ダ・ヴィンチがミラノにいた頃、フランス軍がミラノに進軍しやがて占領する。戦乱で身の危険を感じたダ・ヴィンチは、イザベラがいるマントヴァという都市を訪れる。

イザベラは、芸術家のパトロンでもあり、当時最先端のファアッションで身を固めていた。ダ・ヴィンチは、彼女にデッサンを描いて渡し、イタリアに戻ったら色した肖像画も描くと約束をして帰路につく。

しかし約束が守られることはなかった。理由はいったい何だったのか?桜川さんは次のように分析している。

(桜川さん)「イザベラから催促の手紙が届いても、頑として描くことを拒んだダ・ヴィンチ。描けば大金を手にできたはずなのに、なぜ断り続けたのでしょうか。ティツィアーノという画家が描いたイザベラの肖像画があります。見たままの肖像画を描いたそうですが、イザベラは気に入らず、40歳若く見えるように描き直しを命じたといいます」

(同)「彼女は他の画家にも肖像画を依頼していますが、その出来栄えは、実際より太って見えると非難しています。ダ・ヴィンチは、おそらくイザベラ・デステのクレーマー的性格を見抜いたのでしょう。きらびやかな服装も、飾りつけを好まずシンプルな服装を好んだダ・ヴィンチの性に合わなかったのかもしれません」

大金を積まれても、やりたくない仕事はしない。それもまた幸せを守る秘訣である。

ダ・ヴィンチ思考がよくわかる一冊

本書は、レオナルド・ダ・ヴィンチが書き残した膨大な手稿8000ページを読み解き、仕事術として体系化したものである。その目次を挙げてみよう。

○没頭のみが輝かしい未来を開く
○勝者とは、始める人ではなく続けた人のこと
○よく考えない人は、誤ることが多い
○好きなことしか身につかない
○パーフェクト・ロールモデルを持て
○イノベーションではなく、リノベーションで生み出せ
○まず映像を頭に浮かべて、それについて話せ
○会話では共感だけを意識せよ
○メモ魔になれ
○自らサロンをつくり、熱く語れ

なかには少々強引と思われる解釈や、よくある仕事術も含まれている。しかし、これらの全てをダ・ヴィンチの思考と紐付けをして導き出した点は特筆すべきである。今回、出版の夢を実現させた、桜川Daヴィんちさんの前途を祝したい。

[本書の評価]★★★★(82点)
評価のレべリング】※標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★  「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★   「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★    「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
星無し  「レベル0!読むに値しない本」50点未満
2019年に紹介した書籍一覧

尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
※14冊目の著書『3行で人を動かす文章術』(WAVE出版)を出版しました。

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尾藤 克之
コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所研究員

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