北海道を医療崩壊させているのは北海道知事

永江 一石

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samxmeg/iStock

さてまたまたテレビやマスコミが煽りまくっています。

北海道の感染者5000人突破、医師会「1週間で医療崩壊」

この表ですが・・・非科学的の極致!!

まず、全体を第1波と同じにしていますが、世界中そんなことは全く現実とは違う。科学的見地とは法則性を見つけて仮説を立てること。ヨーロッパ各国ではほぼ全ての国で何度も何度も書いていますが

イギリスは陽性は第1波の5倍。死者は1/3程度。脅威は第1波の1/15程度。フランスは陽性は第1波の10倍以上で、死者は1/3程度。脅威は第1波の1/30程度と、第1波より遥かに多くの陽性は出るが死者はかなり低く抑えられている。コロナは7月にスペインで変異したと言われ、感染力が非常に強まった。東大でもマウスの実験でそれが確認されている。つまり感染拡大の速度は大きいが、死者は第1波よりずっとでない状況なのです。

第1波の5倍の陽性が出ても死者は1/3なら第1波より影響はずっと小さくなる。

で、北海道がビビりまくっているのだが、よく見ると相当におかしい。北海道知事がまた変なことをしているようだと分かる。

重症者と、入院数の比率をざっと出してみます。

 

重症者÷入院数、つまり入院している人における重症者の比率は11/11のオープンデータだと

北海道 1/39(重症11 入院434)
東京 1/7 (重症154 入院1070)
神奈川 1/14 (重症23 入院329)
千葉 1/31 (重症6 入院188)
大阪 1/5 (重症91 入院462)

です。千葉も酷いがもともと病床数が多くてガラガラなので赤字を出させてもまずいから入れてる可能性あり。北海道の重症者の入院率は突出して低い。ほとんど無症状と軽症ばかりという感じ。北海道が用意している病床が千葉や埼玉より多くて神奈川並みというのにも驚いた。これで医療崩壊とか頭おかしい。

北海道は入院患者のうち重症は37人に1人。大阪は7.6人に1人

北海道の入院基準を大阪と同じにすれば病床使用率はずっと下がって切迫どころかガラガラになるのでは?

ということになりますね。
仮に北海道の入院数を大阪の基準と同じにしますと、124人になります。
そうしますといまの北海道の病床使用率は

24% → 6.8%

になり

どこが切迫してるんだよ!!!

という話になります。
ついでに本日の北海道の実効再生産数

www

ズバリ
北海道は全国の標準以下!!!

 

北海道の医療崩壊ヤバい騒ぎはコロナ脳の知事によって作られたもの

と言い切らせて頂きます。
どうしてこんなことになっているのかというと国の指針では

軽症や無症状は入院させずに自宅またはホテルで静養させるようにとなっているのに、都道府県知事が必要とあれば入院させてもよいになっているので、とち狂った北海道知事は病床の数も考えずに陽性を片っ端から入院されているということです。基礎疾患のある高齢者や重症なら入院させるべきだが、重症が18人しかいないのにこの騒ぎは何?

おまけに札幌市と道内その他地域について不要不急の往来を自粛するように要請。また、札幌市は道独自の5段階の警戒ステージで「4相当」に位置づけられるとして、市民に不要不急の外出自粛もする。北海道の現役の皆さん、本当にご愁傷様です。

経済学者の松本 貴典成蹊大学経済学部教授がQUORAで試算されています。

コロナウイルスに感染して1000人死ぬのと、政府からのビジネス自粛からのビジネスの連鎖倒産で1000人死ぬのは、どちらが可能性が高いと思いますか?

ここ30年間だけを採って計算してみると、完全失業率が1%上昇すると自殺者が4600人ほど増加することがわかります。
これは裏を返せば、完全失業率が0.24%上昇するだけで、自殺者が1000人をこえることを意味します。2020年度の就業者数は6687万人なので、この0.24%はおよそ16万人に相当します。
0.24%の完全失業者率の上昇は比較的よく観察される変化であり、したがって、景気悪化が鮮明化すれば、この動きは比較的容易に現れます。たとえば、ここ30年間では、バブル崩壊がだれの目にも明らかになった1993年には、完全失業率は対前年比で0.41%増加しました。また、1998年の平成不況の最も深刻な局面では、対前年比で0.56%も上昇しています。したがって、比較的大きな景気後退が来れば、0.24%の完全失業率の上昇は起き、16万人ほどの雇用が失われるでしょう。これは月に換算すると1万3000人の失業が毎月発生することを意味しています。

現在の失業率は政府発表の数字の他に、非正規のパートやバイト、そして雇用調整金による自宅待機を含めると7%ほどにもなり、北海道でこの数字で慌てて自粛、自粛とやれば欧米の例を見ると死者はされほど出なくても感染者はこれからもどんどん爆発的に増えるので、無症状、軽症を国の指針に逆らって入院させている状態ではあっという間に病院は溢れて、本当に死者が出始めますよね。

そしてスキー場や雪まつりで食っていた人たちは、倒産、破産、解雇で大変なことになり、国も指針に逆らって自主判断であれこれやった知事の尻拭いに多額の税金は投入しないでしょうから、北海道はさらに滅びの道を歩むことになります。残念です。

記者会見する鈴木知事(11/6 北海道知事公式Facebookより)

コロナ禍では民主主義の限界を感じました。地方の首長は人気投票で選ばれるため能力の割に権限を与えすぎだった。橋下さんは権限を与えるべきと言うが日本の選挙制度では緊急時にリスクが高すぎると感じます。北海道や東京が良い例ですね。

キングダムやドラマの「三国志 Secret of Three Kingdoms」では中国の歴史はまったく理解できない。今日のセールで来てたので買いました。読みやすくて面白いよ。

 


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2020年11月16日の記事より転載させていただきました。(追記 17日16:00  オリジナル記事の刷新に伴い、一部差し替えました)