まだ反安倍病が治らない患者さんへのカルテ公開

2020年12月31日 14:01

5月、緊急事態宣言延長を説明する安倍前首相(官邸サイトより:編集部)

野党政権を望まず安倍叩きで溜飲を下げる野党支持者の不思議

 世の中には、「もうこれで安倍も終わり」とはしゃいでいる方もおられるので、そういう投稿へのコメントを書いたら好評なので、アゴラにも投稿することにしました。

まず、桜問題がゆえに、安倍氏に対する国民の評価が下がっているとは思いません。退陣後異常に上がったのが元に戻っただけです。反安倍の人は少し下がったらはしゃいでいますが、すぐに戻ることの繰り返しです。

石破氏の評価が上がることもありえません。彼の評価は要職から逃げながら地方議員の選挙応援ばかりやってきた結果と、アンチ安倍に便利だからだけで、例えば、朝日新聞が軍事オタクで憲法第9条廃止論者の石破氏が政権をとったとしても政権支持することはありえないから、蜃気楼でしょう。

相変わらず、反安倍病の人たちは、菅首相を叩いてもファイトがわかないが、安倍前首相相手ならやりがいがあるとみてか、攻撃を続けています。

しかし、そう言う人たちは、自分たちが安倍前首相の些細な問題についていつものように騒いでもなんのためにもならないということを理解して欲しい。

そもそも、野党が政権を奪還する意欲を持たねば、与党は変わらないというのが世界の常識。どうして野党支持者が野党がそのような方向に向かうことをエンカレッジされないのか不思議で仕方がない。

野党がそんなことできないから、政権など担うのは無理というので、嫌いな安倍前首相をディスってアリバイ作りと憂さ晴らししてるだけではないでしょうか。私など真摯に野党にどうしたらいいか、エールを送ってるのですから大違いです(笑)。

なぜ安倍氏は批判派の攻撃に真正面から反撃しないか

反安倍病の人にとって、いくら批判しようが、安倍氏自身があまりまともに反論しないことが口惜しくて仕方ないようです。しかし、それは、仕方のないことなのです。それを解説してみましょう。

大ざっぱに言えば、安倍氏には三分の一の支持者と、三分の一のアンチがいてそれは安定している。

そこで安倍氏はアンチは相手にせずに無視しているのです。アンチ安倍勢力はその無視されている層です。何をやったところで言ったところで支持しないでしょうから、そう言う人たちは相手されないのです。

一方、堅固な支持者はほどほどに喜ばします。信念ははっきりしているから、細かいことで支持者が離れないということでもあります。そこのさじ加減が上手な人です。

中間層には媚びてばかりいるとじり貧になります。だから、時に批判されて離れられてもいいがどうせたいした話でないから、別のところで、挽回の得点挙げればいいという賢明な政治姿勢をして、その結果、六回の選挙で連続圧勝、いわば相撲で言えば双葉山、大鵬、白鵬チックな結果を出してきたわけです。

そうならば、アンチはそれを踏まえて、対抗策を考えねばならないはずですが、反安倍病の皆さんの批判は仲間内で盛り上がって終わりになる性質のものでないでしょうか。

そんな批判をしても、中間層は、「悪いところもあるが、野党がダメだから仕方ないからいいんじゃない」となります。

桜の話でけしからんというのは、立憲民主党の黒岩議員が流した「久兵衛の寿司まで出たらしい」というデマ信じている人たちだけでしょう。

これまでの政権なら問題にされたようなレベルの問題ではありません。他に追求することがないからなかばでっちあげたあげただけです。

桜問題は攻撃不発の残りカスに過ぎない

桜については、秘書が略式起訴されたのは、いいことでありません。しかし、野党やマスコミが意図していたのとはだいぶ違うようでした。

そもそも、桜を見る会そのものを追求してたはずです。しかし、民主党政権の時も同じ程度のことをやっていたことがわかってしりすぼみになり、本来の問題の対象ではなかったはずの前夜祭に移りました。

それをあたかも、買収では無いかと言うふうなことを言ったのですが、これも問題にするほどの話でもありません。五万円の旅行を二万円にしたというようなことでなく、五千円会費とったが、会場費がいるので七千円かかったという話ですが、これでは、参加者も安くで良い思いをした感などあり得ないレベルです。

結局のところ政治資金収支報告書についての秘書のミスだけが残ったのと、これは、前総理も反省すべきなのですが、そんなことないと国会で答弁したことが残っただけです。いってみれば交通事故を起こしてひき逃げでもしたのでないかと言って騒いでたが、出てきたのは秘書が駐車違反かスピード違反していたのを、そんなことないといっていたと言う程度の話です

百回以上も答弁したというのも、野党が同じことをだらだらと繰り返したからそうなっただけでのことで、前首相があちこちで積極的に言って回ったわけでありませんからミスリーディングです。

ということで、このことに拘泥すること自体が、安倍政権の失策、腐敗というようなものはなかったといっているに等しいことだと思います。

しかし、そうはいっても、安倍前首相のほうも、これからの課題として考え直した方がいいことは多々あります。たしかに、短期的にはつまらん追及は、相手にしない方がいいのですが、むしろ、適当に損切りするやり方もあって良いと思います。

とくに、現在の雌伏の時期には、そういううことができると思います。

アンチ安倍の中身を考えると、ひとつには、安倍氏の具体的な政策でなく思想が気に入らないという人もいますが、支持しても見返りがないとか、情に訴えるのが余り上手でないというのもないでもありません。そのあたり、田中・竹下の流れを汲む人たちと違います。

辞任会見で国民に感謝の意を表明した安倍前首相(2020年8月28日、官邸サイトより:編集部)

退任のときのスピーチで、前首相の目に光る物があったというだけで、支持率は10%くらい回復したと言われます。世の中そんなものです。長州人はそういうお涙ちょうだいは好きでなさそうです。

私は長州人でありませんが、国家指導者は、長州人のようにあるべきだし、だからこそ、これまで、多くの総理を出してきたのだと思います。

しかし、もし安倍氏が再々登板を念頭に置くのなら、情緒に訴える術を習得するのも、ひとつの課題だと思うのです。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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