サイバーテロがもたらす破壊的な影響については、分かっている人達は益々懸念を深めているでしょうが、分からない人には全く分からないでしょう。昨年「サマーウォーズ」というアニメ映画が劇場にかかりましたが、うちのカミさんなどは、娘の嫁ぎ先の長野県の上田市が舞台だということで早速見に行ったものの、始めから最後まで何が何だかさっぱり分からなかったようです。
国と国との戦争は、かつては戦場での戦闘が主役であったのに対し、現代においては経済力や生産力がものをいう総力戦になり、更には、一般大衆を巻き込む「心理戦」や、「宇宙やサイバー空間を舞台にした新しいタイプの戦い」の比重が、徐々に高まりつつあるように思われます。時は移っても、「防衛」は国の存立の基盤ですから、このことを軽く見るわけには行きません。この点で、「日本の体制は十分か」という懸念も小さくはありません。
国と国との戦争は、かつては戦場での戦闘が主役であったのに対し、現代においては経済力や生産力がものをいう総力戦になり、更には、一般大衆を巻き込む「心理戦」や、「宇宙やサイバー空間を舞台にした新しいタイプの戦い」の比重が、徐々に高まりつつあるように思われます。時は移っても、「防衛」は国の存立の基盤ですから、このことを軽く見るわけには行きません。この点で、「日本の体制は十分か」という懸念も小さくはありません。
グーグルと中国政府の確執は、未だ「国家間の冷戦」という域には程遠いレベルの問題ですが、将来のより大きな問題の萌芽が若干感じ取られます。この問題に関しては、善いか悪いかは別として、私には中国政府の考えはよく分かります。米国は、何事につけ、「人間の自由を制限するものは悪」という「信念」をベースに全ての事を進める傾向がありますが、中国の現政権としては、「自分達の国家体制を守る為には何をしなければならないか」を、常に優先的に考えるのは当然です。
さて、そんなことを考えていた折も折、「国民目線の政府ではなかったのか」と題する3月4日付の中川信博さんのアゴラの記事が目に留まりました。韓国の民間人による「2ちゃんねる」への大規模なサイバー攻撃について、日本政府は韓国政府に対して何か言うべきだという議論です。
このことについて、私は中川さんと幾つかの点で懸念を共有してはいるものの、少し違った視点を持っていますので、そのことについて若干書いてみたいと思います。
尤も、私は、以下に書くことについて、「そうするべき」と主張しているわけでは決してありませんし、この様な考えに対しては、当然多くの反発や批判があるであろうことも理解しています。ただ、あくまでも「こんな視点もある」ということを多くの人達に知って頂きたいと思い、今回敢えてこの問題を取り上げた次第です。
ご承知のように、「2ちゃんねる」は、善いか悪いかは別として、今や一つの国民的インフラになっており、多くの人達の日常生活の一部になっています。何か物を買おうとするような時には、有益な情報源になりますし、現在の日本の「世相」の一側面を理解するのにも欠かせません。この点については、中川さんご指摘の通りです。
しかし、同時に、これが言論の「無法地帯」になっていることも事実です。私は、「現在の『放送禁止用語』は神経質過ぎる」と常日頃思っている人間の一人ですが、「2ちゃんねる」の言葉遣いはまさにその対極にあります。俗に「便所の落書き」と評されるように、「罵詈・雑言」や「差別用語」は日常茶飯事、それらを極限にまで使うことを楽しんでいるかのようです。
これまで「風説の流布」や「名誉毀損」で訴えられることは数知れませんが、強制執行は免れており、「警察は何故動かないのか」と不満をぶちまける人達もいます。(これについては、「警察にとっては、犯罪を事前に察知するのにも役立ち、捜査の手がかりとしても使えるので、『2ちゃんねる』は極めて有難い存在。現状のままやっていてもらいたいと考えている」という説が有力です。)
さて、日韓の間に歴史的にわだかまっている感情問題は、最近は韓流ドラマなどの影響で急速に解消へと向かってはいるものの、未だ双方の一部に「反日感情」「反韓感情」が根強く残っているのも事実です。日本側について言うなら、「ネウヨ」と呼ばれるような人達には特にこの感情が顕著であり、「2ちゃんねる」は、彼等にその「はけ口」としての絶好の場を提供しています。
今回の韓国からのサイバー攻撃には10万人が参加したとのことですが、それは比較的容易だったでしょう。誰かが「2ちゃんねる」で盛り上がっているネウヨ系のスレッドを翻訳し、「おい、チョッパリ(「日本人」を意味する蔑称)がこんなことをぬかしてるぞ。一丁やってやろうじゃあねえか」と呼びかければ、このスレッドの内容と言葉遣いに激高して、攻撃に参加したいと考える一般市民は、軽く10万人程度にはなるでしょう。
中川さんが言っておられるのは、「日本政府が韓国政府に一言文句をつけて然るべきではないのか」ということだと思いますが、そうなると、韓国政府は、「『2ちゃんねる』にはこの様なことが書き込まれているが、これは韓国と韓国人に対する公然たる侮辱ではないか。そのことについて、日本政府はどう考えるのか。『2ちゃんねる』には日本の法規にも違反している行為が多々あると聞いているが、何故取り締まらないのか」と逆襲してくるでしょう。そうなると、日本政府としてもちょっと困ったことになります。
ヤクザ同士の抗争に多くの場合警察が介入しないように、その為に一般市民が若干巻き添えになるようなことがあっても、日本政府としては、ここには迂闊には介入は出来ないでしょう。
もしこの攻撃が更に拡大し、結果として「2ちゃんねる」が、「閉鎖」(または、「内容の監視を強化する方向に転換」)する事態へと追い込まれれば、これは「日本の『無法サイバーコミュニティー』が韓国の『無法サイバーコミュニティー』に全面敗北した」ことを意味することになるでしょうから、これを悔しく思う人達も相当数いるでしょうが、仕方のないことです。
しかし、私が考えるのはそれ以上のことです。日本政府は、むしろ、これを今後のサイバーテロ対策の為の貴重な教材として積極的に利用すべきです。サイバーテロの攻防の実験はなかなか出来ませんから、たまたまこういうことが実際に起これば、それを最大限に利用しない手はありません。
中川さんの記事によると、事態を憂慮した「2ちゃんねる」の経営者は、日本政府にではなく、米国の公的機関に対して調査を依頼したとの事です。それは、経営者としては当然の判断だと思いますが、日本政府としては、これまた「ジャパン・パッシング」の典型例で、少しは残念なことでしょう。
さて、最後に、もう少し過激なことを言います。決してケシかけているわけではありませんから、誤解のないようにお願いします。
日本のネウヨに本当に「根性」と「実力」があるなら、この際、韓国のものでも中国のものでもよいですから、露骨に「反日感情」を煽っているサイトがあれば(少なくとも中国には一時は相当ありました)、総力を結集して、今回韓国の民間人がやったような大規模なサイバー攻撃を仕掛けてみれば如何ですか? 敢え無く弾き返されるか、大規模な報復攻撃を受けるか、政府が介入してくるか、色々な意味でのリトマス試験紙になると思います。
日本政府は、「政府は一切関与しておらず、民間の団体が勝手にやったことだ」と即座に言えるし、どう後始末をつけるかは、それからじっくり考えればよいことですから、あまり困ったことにはならないと思います。それよりも、「これを機に官民を通しての危機感が高まり、本格的なサイバーテロ対策が考えられるようになる」ということの方が大きいでしょう。
さて、そんなことを考えていた折も折、「国民目線の政府ではなかったのか」と題する3月4日付の中川信博さんのアゴラの記事が目に留まりました。韓国の民間人による「2ちゃんねる」への大規模なサイバー攻撃について、日本政府は韓国政府に対して何か言うべきだという議論です。
このことについて、私は中川さんと幾つかの点で懸念を共有してはいるものの、少し違った視点を持っていますので、そのことについて若干書いてみたいと思います。
尤も、私は、以下に書くことについて、「そうするべき」と主張しているわけでは決してありませんし、この様な考えに対しては、当然多くの反発や批判があるであろうことも理解しています。ただ、あくまでも「こんな視点もある」ということを多くの人達に知って頂きたいと思い、今回敢えてこの問題を取り上げた次第です。
ご承知のように、「2ちゃんねる」は、善いか悪いかは別として、今や一つの国民的インフラになっており、多くの人達の日常生活の一部になっています。何か物を買おうとするような時には、有益な情報源になりますし、現在の日本の「世相」の一側面を理解するのにも欠かせません。この点については、中川さんご指摘の通りです。
しかし、同時に、これが言論の「無法地帯」になっていることも事実です。私は、「現在の『放送禁止用語』は神経質過ぎる」と常日頃思っている人間の一人ですが、「2ちゃんねる」の言葉遣いはまさにその対極にあります。俗に「便所の落書き」と評されるように、「罵詈・雑言」や「差別用語」は日常茶飯事、それらを極限にまで使うことを楽しんでいるかのようです。
これまで「風説の流布」や「名誉毀損」で訴えられることは数知れませんが、強制執行は免れており、「警察は何故動かないのか」と不満をぶちまける人達もいます。(これについては、「警察にとっては、犯罪を事前に察知するのにも役立ち、捜査の手がかりとしても使えるので、『2ちゃんねる』は極めて有難い存在。現状のままやっていてもらいたいと考えている」という説が有力です。)
さて、日韓の間に歴史的にわだかまっている感情問題は、最近は韓流ドラマなどの影響で急速に解消へと向かってはいるものの、未だ双方の一部に「反日感情」「反韓感情」が根強く残っているのも事実です。日本側について言うなら、「ネウヨ」と呼ばれるような人達には特にこの感情が顕著であり、「2ちゃんねる」は、彼等にその「はけ口」としての絶好の場を提供しています。
今回の韓国からのサイバー攻撃には10万人が参加したとのことですが、それは比較的容易だったでしょう。誰かが「2ちゃんねる」で盛り上がっているネウヨ系のスレッドを翻訳し、「おい、チョッパリ(「日本人」を意味する蔑称)がこんなことをぬかしてるぞ。一丁やってやろうじゃあねえか」と呼びかければ、このスレッドの内容と言葉遣いに激高して、攻撃に参加したいと考える一般市民は、軽く10万人程度にはなるでしょう。
中川さんが言っておられるのは、「日本政府が韓国政府に一言文句をつけて然るべきではないのか」ということだと思いますが、そうなると、韓国政府は、「『2ちゃんねる』にはこの様なことが書き込まれているが、これは韓国と韓国人に対する公然たる侮辱ではないか。そのことについて、日本政府はどう考えるのか。『2ちゃんねる』には日本の法規にも違反している行為が多々あると聞いているが、何故取り締まらないのか」と逆襲してくるでしょう。そうなると、日本政府としてもちょっと困ったことになります。
ヤクザ同士の抗争に多くの場合警察が介入しないように、その為に一般市民が若干巻き添えになるようなことがあっても、日本政府としては、ここには迂闊には介入は出来ないでしょう。
もしこの攻撃が更に拡大し、結果として「2ちゃんねる」が、「閉鎖」(または、「内容の監視を強化する方向に転換」)する事態へと追い込まれれば、これは「日本の『無法サイバーコミュニティー』が韓国の『無法サイバーコミュニティー』に全面敗北した」ことを意味することになるでしょうから、これを悔しく思う人達も相当数いるでしょうが、仕方のないことです。
しかし、私が考えるのはそれ以上のことです。日本政府は、むしろ、これを今後のサイバーテロ対策の為の貴重な教材として積極的に利用すべきです。サイバーテロの攻防の実験はなかなか出来ませんから、たまたまこういうことが実際に起これば、それを最大限に利用しない手はありません。
中川さんの記事によると、事態を憂慮した「2ちゃんねる」の経営者は、日本政府にではなく、米国の公的機関に対して調査を依頼したとの事です。それは、経営者としては当然の判断だと思いますが、日本政府としては、これまた「ジャパン・パッシング」の典型例で、少しは残念なことでしょう。
さて、最後に、もう少し過激なことを言います。決してケシかけているわけではありませんから、誤解のないようにお願いします。
日本のネウヨに本当に「根性」と「実力」があるなら、この際、韓国のものでも中国のものでもよいですから、露骨に「反日感情」を煽っているサイトがあれば(少なくとも中国には一時は相当ありました)、総力を結集して、今回韓国の民間人がやったような大規模なサイバー攻撃を仕掛けてみれば如何ですか? 敢え無く弾き返されるか、大規模な報復攻撃を受けるか、政府が介入してくるか、色々な意味でのリトマス試験紙になると思います。
日本政府は、「政府は一切関与しておらず、民間の団体が勝手にやったことだ」と即座に言えるし、どう後始末をつけるかは、それからじっくり考えればよいことですから、あまり困ったことにはならないと思います。それよりも、「これを機に官民を通しての危機感が高まり、本格的なサイバーテロ対策が考えられるようになる」ということの方が大きいでしょう。





ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
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市場リスク 暴落は必然か
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「亡国農政」の終焉
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生命保険のカラクリ
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ネット評判社会
大多数の日本人と韓国人にとっての嫌韓・反日的思考へのイメージが、かけ離れている為、
同じ行為をしたとしても日本人だけが批判の矢先に立たされる可能性があったからです。
日本のネット右翼、中国の憤青はネット上で怒りをぶるける国粋主義者。そのほとんどが個別にコミットし、単発的な書き込みなどで自然発生的に現れる物だと思います。
対する韓国の場合、NGO団体VANKが主体となり反日活動を行い、地図上の日本海・竹島表記を改めさせるため世界中の企業などに抗議し一定の成果を収めています。
そしてなんと大統領表彰まで受けて、韓国では英雄的存在と言っても大袈裟でもないようです。
野良でしかないネトウヨと国家お墨付きの反日団体では勝負になるかどうかが怪しい・・・
日本政府は自国へのサイバーテロなんて興味ないと思いますよ、捕鯨船が海賊に襲われても知らんぷりですから。情けないですねorz