一度身に着けた芸風は簡単には変えられないのだろうが、維新の足立議員の物言いは如何にも危うい。
公党の代表者なり重要役員を犯罪者呼ばわりをして無事で済むとは思っておられないだろうが、足立議員にとっては議院の懲罰権など屁のようなものだと思っている節がある。
維新という政党の品位を貶めるような発言を執拗に繰り返しているのだという自覚すら持っておられないようだ。
関西風のボケとツッコミの一人漫才、罵倒漫才を聞いているような感じなのだが、大阪の維新の方々は何の違和感も感じられないのだろうか。
「朝日新聞、死ね」の発言もよくない。
朝日が死んだ、ぐらいの表現だったら、一つの評論として成り立たないでもないが、「死ね」というのは呪詛そのもので、国民の師表足るべき国会議員が通常使う言葉ではない。
ああ、この人も目立ちたがりの人だったのかな、と少々ガッカリしている。
この人の物の言いぶりは、吉本では大うけするのかも知れないが、関東では私を含めて眉を顰める人が多いのではなかろうか。
政治家の発言は、大体は何らかの政治的な影響を齎すためになされるものだが、足立議員は、刀を振り回して、民進党や立憲民主党、希望の党のみならず、自分が所属する維新の党にまで滅多矢鱈と斬りつけているような観がある。
あれれ、誰も何も言わないの?
ああいう物言いをしているとテレビ局が殺到してくるだろうが、どうも真っ当な国会議員なら、内心では思っていても、絶対に口にしないようなことを平気で言ってしまう。
どこかネジが飛んでいるようである。
まあ、面白い人ではあるが。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年11月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。