「第1回世界の不動産投資フェア」や、「Shinoby`s Bar 銀座」など、新しいプロジェクトの資金のやり取りをするために、新たな決済口座を作ろうと思い、昨年末からあるネット銀行に法人口座の開設手続をしていたら、口座開設を拒否されてしまいました。
ただ、普通預金の口座を開設するだけで、融資を受ける訳でも、クレジットカードを作る訳でもありませんから、与信(貸し倒れの信用リスク)は発生しません。どうにも納得できず、コールセンターに電話をして、責任者の方に(極めて冷静にw)お話を聞きましたが、「当行の総合的な判断で今回はお断りさせていただきます」と説明し、申し訳ございませんを繰り返すばかりで、理由は教えてもらえませんでした。
この話をフェイスブックに書いたところ、銀行の法人新規取引開拓の担当をされていたという読者の方から、情報を頂きました。
銀行口座開設に当たっては、コンプライアンスチェックとして、反社会的勢力のデータベースとの突合を行うそうです。その対象は、提出したすべての資料に記載されている、法人個人すべてになるそうです。もしデータベースにヒットしたら、口座開設を断わられます。つまり、今回断られたのは、資産デザイン研究所から提出した各種資料の中の何らかの情報が、そのネット銀行のコンプライアンスチェックリストに引っかかったということのようです。
しかし、これも不思議な話です。当然のことながら、私も会社も反社会的勢力などとは一切関わりはありませんし、既に三菱東京UFJ銀行(写真)とは2年以上の法人口座取引があり、昨年は、公的な金融機関である政策金融公庫からは不動産投資の融資も受けています。データベースにヒットしたのが事実だとすれば、何がヒットしたのか教えてもらいたいところです。
起業した人が、今回のように法人口座開設を拒否されたという話は、実は珍しくないようです。全ての銀行から開設拒否されれば、そこには本当の理由がありそうですが、通常は別の銀行で開けることができます。だから、開設できない理由を聞こうと食い下がるのではなく、他の銀行に切り替えて手続きを進める。これが精神衛生上も良いとアドバイス頂きました。
という訳で、早速別のネット銀行から資料を取り寄せ、口座開設手続を進めることにしました。
マネーロンダリングや反社会的勢力など、銀行が厳しくコンプライアンスチェックをしていかなければならないことは、良く理解できます。万が一、そのような犯罪行為に加担していたことが明るみになれば、銀行として責任追及され、大きな信用問題になるからです。しかし、一方であまりに形式的かつ保守的に、新規の口座開設を拒否するのは、どうなのでしょうか。少なくとも、一般のビジネスのやり方とは、かなりかい離した世界です。
新入社員から10年以上、銀行員として仕事をした時に感じた「銀行の常識は、世間の非常識」という言葉を思い出しました。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年1月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。