いよいよ中学受験も終盤戦を迎えました。受験生だけなく親御さんも、本当にお疲れさまでした。
私の経験からすると、受験生本人よりも親御さんの方が精神的に大変だったと思います。
なにせ、自分が受験生じゃないだけに、どれだけマスターしているのかわかりません。
子供の今の学力がどれくらいあるのか、自分で体感できないのですから。
私がよく行っていた文房具屋さんの奥さんが、「中学受験生の息子さんのいる奥さん。1月から食べ物が喉を通らなくなって点滴しているそうですよ」と言っていました。私自身も、娘の試験直前には食欲が減退しました。
毎年書くことですが、ここまで来たことで中学受験の成果は果たしています。
「合格しなければ意味がない」と言われるかもしれません。
しかし、合否は時の運です。時の運よりも大切なことは、今まで頑張って勉強してきたという実績です。
4科目ある学校だと、社会は地理、歴史、公民に時事問題まであります。理科は、生物、物理、化学、地学と大学入試の理科の科目がすべて揃っています。
仮に大学入試で私立文系に絞れば、英語、国語、社会の3科目なので、中学受験の範囲はとてもとても広いのです。
合格すればそれに越したことはありませんが、不合格でも恥じることはありません。
しばらくの間は落胆が続くかもしれませんが、子供は新たな挑戦を始めるものです。
かの森山先生が「中学受験で失敗した子供の方が大学受験で成功する確率が高い」と言われています。
子供にはリベンジするパワーがあるのです。
私の知人で、お子さんが中学受験で失敗して公立中学に行き、高校入試で最高(おそらく日本一)の学校に合格したというケースがあります。
大切なことは、時の運に恵まれなかったとしても、決して子供を責めないことです。
「こんな学校に行くことになるなんて!」という心無い言葉を母親が言ったため、子供が家庭内暴力を振るうようになったという話を聞いたことがあります。
不合格になった子供を立ち直らせるのは塾の先生方の一種の神業です。
後に受験を控えている時は、迷わず塾の先生方に頼りましょう。
そして、最後に温かく迎えてあげられるのは、親御さんだけなのです。
結果はどうあれ、「よく頑張ったね」と温かく迎えてあげてくださいね。
編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2018年1月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。