トクする保険 ソンする保険 --- 岩瀬 大輔

アゴラ

ToyoKeizai生命保険が特集されている週刊東洋経済の最新号(2015年7月11日号)を興味深く読みました。

大手経済誌では「週刊ダイヤモンド」と「東洋経済」の二誌が年一回企画する保険の特集号、たいていベストセラーになると聞いています。一般読者にはやや専門的な内容も多く含まれているこの特集がそこまで売れるのは、主たる読者の中に保険会社・代理店・FPなどの業界関係者も多いからでしょうか。

さて、読後感想をふたつだけ。

まず、商品特集のトップバッターに「就業不能/所得保障」のカテゴリが登場したことに時代の変化を感じるとともに、この分野の必要性が認識され、注目度が高まっていることを嬉しく思いました。

一方で、専門家の方々がこの保険の必要性について、「個人事業主・フリーランスなら必要だが、給与所得者は公的な保障や会社の制度があるので、必要度は低い」と評されていたことには、「本当か?」と疑問を投げかけたいです。

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病気やケガで長期間会社を休む場合、健康保険から支給される「傷病手当金」は最長1年6ヶ月。企業勤めの方がこれを超えて、治療・闘病で長期で働けなくなってしまったときに、お給料をどのように代替すればよいのでしょうか

厚生労働省のデータによると、生活保護受給世帯の3割弱が「世帯主の傷病」を受給開始の理由として掲げています。一家の大黒柱が働けなくなり、収入を失ったことで、貧困に陥った過程が現実に多数いるのです。確かに、発生確率は高くないかもしれませんが、保険事故が起こったときの経済的ダメージはとてつもなく大きい。まさにこのような事態に本領を発揮するのが保険なのではないでしょうか。詳しくは、当社のHPをご参照ください。

商品内容(就業不能の定義、免責日数など)の考え方と合わせて、まだ十分に理解されていないことが少なくなく、我々も広報活動にもっと努力が必要であると感じました。これから、FPの皆さま向けに就業不能保険の勉強会を予定していますので、ぜひお越しください。

次に、狭義の商品内容だけでなく、約款や引き受け基準、付帯サービス、請求手続き、相続など保険にまつわる多様なテーマを取り上げられていたことも、生命保険を多面的に理解するうえでとても有用な情報提供だと思いました。保険会社から届いた謝絶メールの写真まで載せていたのも、記者の方の熱意ある取材と臨場感が伝わってきてよかったです。

一方で、(やや細かい内容ではありますが)「インターネット生保の対応は事務的で冷たい」とする箇所には、当然ながら反応してしまいました。

「たとえばインターネット生保ではメール1本で謝絶通知が送信されてくるだけだ。これは健康診断で指摘を受けた本誌記者の例だが、ある日曜日の夜9時にネットで定期保険の契約申し込みをしたところ、翌月曜朝に断りのメールが来た。コールセンターに電話しても理由はいっさい教えてくれず、事務的で冷たい対応だった。」(p.57)

人肌感あふれる対応を心がけている当社ではこのような対応を取っていないのですが、これだと当社を含むすべてのネット生保が同じように「事務的で冷たい対応」を取られているような印象を与えます。正しい認識をしてもらえるよう、ブログを書き始めていました。

すると、発売日の翌日、7月8日火曜に、後追いでこの記事を補足するネット記事が東洋経済オンラインに掲載され、そこでは当社と考えられるお客さま対応についても述べられていました。

B生保から連絡が来たのが2日後の火曜日10時ごろ。やはり引き受けは謝絶であったが、メールの文面はA生保よりも丁寧で「不明点があれば遠慮なくマイページからお問い合わせ下さい」と書いてあった。

早速マイページからメールで謝絶の詳細な理由を聞いたところ、当日中に返事が来て、「不整脈のご通院歴により誠に恐れながらお引き受けに至りませんでした。大変申し訳ございませんでした」とこちらが恐縮するぐらいの丁寧な返信であった。コールセンターに連絡をしても、同様に引き受けることができずに申し訳ないという気持ちが強く伝わり、好感を持った。A生保とは対応が対照的だったため、余計にそう思ったのかもしれない。(太字下線は筆者)

これです、これ。この真心こめた対応が、当社が心がけているものなのです。紙の雑誌上では字数の都合で2社について比較することはできなかったのでしょうが、当社のお客さまとも親和性が高いネット上の記事では正確に書いてくださったので嬉しかったです。

少し前に実施した、お客さまのラウンドテーブル(グループインタビュー)においても、ライフネット生命の契約者から出たコメントは以下のようなものでした:

ライフネット生命を一言で友人に勧めるなら?

 「ネットだから簡単。ネットなのに、温かい。」

今後も、ネットだからこそ、お客さまに顔が見える、人肌感あふれる対応を心がけていきたいと思います。


編集部より:このブログは岩瀬大輔氏の「生命保険 立ち上げ日誌」2015年7月7日の記事を転載させていただきました。
オリジナル原稿を読みたい方は岩瀬氏の公式ブログをご覧ください。